研究課題/領域番号 |
19K01290
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分05020:公法学関連
|
研究機関 | 名城大学 |
研究代表者 |
近藤 敦 名城大学, 法学部, 教授 (30215446)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
|
キーワード | 外国人の人権 / インターカルチュラリズム / 多文化共生 / 人権条約適合的解釈 / 移民統合政策 / 統合政策 / 差別禁止 / 家族結合 / 移民法制 / 人権条約 / 憲法 / 移民政策 / グローバルな立憲主義 / 自治体 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、国と自治体の多文化共生政策の異同をめぐり、日本と諸外国における法令、判例、学説を比較分析し、多文化共生社会を実現するための法制度の検討を目的とする。グローバルな立憲主義を進展させるべく、憲法と人権諸条約との整合的な解釈に配慮しながら、国と自治体の多文化共生法制の背後にある人権規範を考察する基礎研究をベースとする。また、国レベルの移民統合政策指数、自治体レベルのインターカルチュラル・シティ指数などを批判検討し、政策や法制度のあり方を考察する。さらに、インターカルチュラリズムとしての多文化共生法学の理念を解明し、日本における国と自治体の多文化共生政策の今後の展望を示す。
|
研究実績の概要 |
本研究は、国と自治体の多文化共生政策の異同をめぐり、日本と諸外国における法令、判例、学説を比較分析し、多文化共生社会を実現するための法制度の検討を目的とする。憲法と人権諸条約との整合的な解釈に配慮しながら、国と自治体の多文化共生法制の背後にある人権規範を考察する基礎研究をベースとする。国レベルの移民の権利保障を判定する移民統合政策指数のあり方を批判検討し、自治体レベルの移民・民族的少数者の文化的多様性を都市の活力等の源泉としているかを評価するインターカルチュラル・シティ指数や自治体の多文化共生推進計画の成果目標も批判検討したうえで、多文化共生社会における具体的な課題に応じた政策や法制度のあり方を考察する。 2022年度は、市の関与、地域社会、公共空間、調停・紛争解決、ニューカマーの歓迎、国際協力、保健医療について、(国際および国内)人権規範に関する各国の学説・判例・法制度を比較分析する。とりわけ、調停・紛争解決と保健医療のあり方について、実効的な救済措置を受ける権利、健康への権利などの人権規範と諸外国の実務に照らし、検討した。 とりわけ、自由権規約の実効的な救済措置と結びついた難民申請者の裁判を受ける権利と行政の適正手続に関する論文と裁判所への意見書が、新たな判例の形成に活かされ、東京高裁の確定判決では、はじめて憲法の人権規定の融合的保障が導かれた。愛知県・各務原市におけるインターカルチュラリズムを踏まえた多文化共生推進プランづくりにかぎらず、国の移民統合政策にみる日本の課題と展望に関する学会誌の論文の成果は、入管庁職員の研修講義にも取り入れられており、研究成果の実務への還元にも役立っている。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
新型コロナ感染症の影響で海外調査はやめ、文献調査を中心にしつつ、とりわけ愛知県の人権条例や東海地方の自治体の多文化共生推進プランづくりに研究成果を活かす研究を強化した。
|
今後の研究の推進方策 |
2023年度は、愛知県の人権推進プラン、豊橋市・田原市・春日井市・可児市の多文化共生推進プランの策定もあり、本研究成果を実務に活かすことにも留意する予定である。同時に、インターカルチュラリズムを踏まえた多文化共生法学と憲法の人権条約適合的解釈の研究成果を広く学会や社会の発展に活かす予定である。
|