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社会保障における選択と集中の法的意味 フランス家族給付の社会保険的性格を題材に

研究課題

研究課題/領域番号 19K01332
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分05040:社会法学関連
研究機関福井大学

研究代表者

清水 泰幸  福井大学, 学術研究院教育・人文社会系部門(教員養成), 准教授 (90432153)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2024-03-31
研究課題ステータス 完了 (2023年度)
配分額 *注記
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
キーワード選択と集中 / フランス / 児童手当 / 平等 / 水平的再配分 / 垂直的再配分 / 所得要件 / 普遍性 / 家族給付 / 社会保障 / 社会保障法 / 所得再配分 / 家族係数 / 所得制限 / 税制 / 所得再分配 / 貧困 / 家族手当 / 社会保険
研究開始時の研究の概要

財政が厳しい中で、誰に社会保障給付を支給するのかを考えるとき、「選択と集中」という手法は効果的に見える。しかし「選択と集中」とは、一定の人々を特別扱いすることに他ならない。このことは、日本の社会保障制度が「皆保険」や「皆年金」を旗印に、全住民を対象としていることと相反するのではないだろうか。近年、「選択と集中」の傾向が顕著なフランス家族給付制度を題材にして、社会保障の平等とは何かを改めて検討する。

研究成果の概要

社会保障における「選択と集中」について、フランスの家族手当を題材に研究を進めてきた。そこでは「補償から保障へ」とも言うべきパラダイムシフトが生じていた。給付は「補償」であるという理念について、フランスは第1子には家族手当を支給しないので、純粋な意味での「補償」ではない。
「選択と集中」により給付制度からの一定の人々を除外することは連帯の喪失であり、社会保障全体を陳腐な救貧システムとして縮小させるとも言われている。したがって、社会的コストを費やしてでも連帯の観念を擬制することが、社会保険を中心とする社会保障の存続要件と言えよう。

研究成果の学術的意義や社会的意義

日本において、児童手当の所得制限の撤廃が政府の目玉政策として注目されているが、所得制限の撤廃それ自体が出生率の向上に繋がるわけではない。ここでは、児童手当という社会システムの中に、いかにして人々をつなぎ止めるかが試されているのである。このことは、児童手当のみならず、社会保障制度全体において当てはまる。
「選択と集中」は財源の効果的な活用という次元に議論が矮小化される傾向があるが、本来の意義はそれに留まるものではない。社会における平等および公正の在処に係る問題であることはもちろんであるし、社会システムから除外者を出さないことの意味を顧みなければならない。

報告書

(6件)
  • 2023 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 2019 実施状況報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2019

すべて 図書 (1件)

  • [図書] 『新・世界の社会福祉 第2巻 フランス/ドイツ/オランダ』 第2部 「IV家族給付」2019

    • 著者名/発表者名
      宇佐見 耕一、岡 伸一ほか編
    • 総ページ数
      17
    • 出版者
      旬報社
    • ISBN
      9784845115976
    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書

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公開日: 2019-04-18   更新日: 2025-01-30  

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