研究課題/領域番号 |
19K01504
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分06020:国際関係論関連
|
研究機関 | 東京大学 (2021-2023) 大阪市立大学 (2019-2020) |
研究代表者 |
岩波 由香里 東京大学, 社会科学研究所, 教授 (40635447)
|
研究分担者 |
栗崎 周平 早稲田大学, 政治経済学術院, 准教授 (70708099)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
|
キーワード | 安全保障 / ゲーム理論 / 抑止 / 同盟 / 国防政策 / 負担分担 / 軍備拡張 / 政策決定 / 政策変更 / 制度 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、同盟の形成や国内の制度の変更など安全保障政策の変更をめぐる国家間の戦略 的相互作用に焦点を当てた上で、 ①潜在的敵国との関係を不安定化させないように安全保障政策の変更を行うには、国家はどのように自国(あるいは同盟国)の行動を抑制しつつ相手からの攻撃を抑止すればよいのか、 ②ある民主国家における長期にわたる安全保障政策(例えば抑止政策など)の成功は、その政策に対する国内支持率にどのように作用し、その国の安全保障政策の変更にどう影響するのか、そしてその結果、その国と潜在的敵国の関係はどう変化していくのか、 の二点に注目しつつ、ゲーム理論を用いて理論的考察を行い、政策的提言を行うことを目的とする。
|
研究成果の概要 |
本科研は、ゲーム理論を用いた2本の英語の論文という形で成果を出すことができた。1本目は同盟に関する論文であり、Journal of Peace Researchに受諾された。また、本科研により、オープンアクセスも可能になった。2本目は、国防政策と抑止に関する論文であり、現在査読付き雑誌に投稿中である。国際政治における理論の論文(特にゲーム理論を用いたもの)は、査読に時間がかかることが通例であるため、科研の期間中に掲載されることにはならなかったが、論文としては体裁が整っているため、今後も投稿の手続きを繰り返していく予定である。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
同盟に関する論文に関しては、一つの同盟が抑制と抑止の効果を持ち得ること、しかし一つの同盟は同時には一つの効果しか最大で発揮できないことを示した点が大きな貢献といえる。また、日米同盟を検証して、形成されてから数年後には、抑制の役割から抑止の役割にかわったことを示せた点は大きいと考えている。抑止と防衛政策の論文に関しては、結果次第で情報の開示の非対称性があることを強調した上で、政策の透明性があると防衛費が少なくなる傾向にあること、しかし透明性があったとしても、政策決定者の私益により国民によって常に最適な防衛政策が採択されるわけではないことを示したのは、大きな貢献であると考えている。
|