研究課題/領域番号 |
19K01531
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分06020:国際関係論関連
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研究機関 | 明治大学 |
研究代表者 |
廣部 泉 明治大学, 政治経済学部, 専任教授 (80272475)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 日米関係 / 日米関係史 / 日本史 / アメリカ史 |
研究開始時の研究の概要 |
キャッスル日記やキャッスル文書、並びにそれらに登場する日本人の史料を分析することで、フーバー大統領が大統領選挙に敗れたため国務次官を最後に下野せざるをえなかったウィリアム・キャッスルが、これまで考えられてきたのとは異なり、民主党政権下において政府の外にありながら、日本人有力者との密な関係を保ち続け、その関係が戦後の日米関係の展開に大きな影響を与えることになったというこれまで見逃されてきた日米関係の重要な側面を明らかにするのが本研究である。
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研究成果の概要 |
本研究は、1933年のルーズベルト政権誕生以降、真珠湾攻撃に至るまでの日米関係にとっての重要な局面において、駐米日本大使館が、それまでの経緯から良好な関係を形成していたウィリアム・キャッスルとの関係に依存し続け、それによって、政権党である民主党関係者との関係構築を怠ったことによって日米交渉期に米側の意図を把握することができず、日米関係が破滅的な結果に終わったことを明らかにした。また、一方で、キャッスルら共和党保守派との関係継続が、戦争を経て継続し、戦争終結後、急速に良好な日米関係が構築されることに大きく貢献したこともまた事実であることを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで真珠湾攻撃までの日米関係についての研究は、米民主党政権との日本政府との関係を中心になされた来た。すなわち、フランクリン・ルーズベルトのホワイトハウスやハル国務長官率いる国務省を中心になされてきた。本研究は、これまで見逃されてきた野党共和党関係者、なかでもキャッスル元駐日大使と駐米日本大使館との関係に焦点を絞り、民主党が政権党になって以降も、いかにキャッスルとの密な関係に依存し続けたかを明らかにしている。それは、日本の在外公館が日本に好意的な人々との交流に依存し、クリティカルな局面においてその国の政策決定者とのパイプが出来ていないという今日の日本外交のあり方にも示唆を与えるものである。
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