研究課題/領域番号 |
19K01548
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07010:理論経済学関連
|
研究機関 | 関西大学 (2021-2022) 高知工科大学 (2019-2020) |
研究代表者 |
岡野 芳隆 関西大学, 経済学部, 准教授 (20513120)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
|
キーワード | 実験経済学 / 集団の意思決定 / 協力行動 / 虚偽行動 / 調整行動 |
研究開始時の研究の概要 |
私たちの日常生活でよく行われる集団による意思決定(複数の人間が集まって一つの意思決定をすること)がどのような経済学的特徴を持つのか、特に、集団の意思決定が社会的な視点から悪影響をもたらす可能性について、経済学実験の枠組みを通して明らかにする。集団は個人に比べて協力しない傾向があるのではないか、虚偽の報告をする傾向にあるのではないか、行動の調整に時間がかかるのではないかなどの仮説を検証する。本研究課題は、人間行動の、特にこれまで学術的知見の蓄積が不十分であった集団行動の、より幅広い理解、さらには新たな経済理論の発展への一助となることを期待できるものであると考えている。
|
研究成果の概要 |
本研究課題では、集団を形成することによる社会的「悪」影響を、実験室実験を通して検証し、「集団は個人に比べて社会的ジレンマ状況における協力率が下がること、しかもどのような社会的価値志向性を持つ人と集団を組むかでその行動が変わること」「集団は個人に比べて社会的イメージに対してより敏感に反応するために、嘘をごまかそうとする傾向が強くなること」「集団を組むだけで帰属意識は高まるが、それが戦略的状況における調整行動にさほど影響を与えないこと」など重要な知見を得た。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
我々の日常生活においては、政府、企業、家計など複数の人間が集まった「集団」による意思決定が頻繁に行われている。経済学では実験研究を通じた集団の意思決定が持つ特徴に関する知見がまだまだ乏しく、その社会的影響や、個人の意思決定との差異がなぜ発生するのかに関する理解は限定的である。本研究は集団の意思決定の社会的影響とその要因を明らかにすることで社会生活における人間行動のより幅広い理解に貢献するものである。
|