研究課題/領域番号 |
19K01557
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07010:理論経済学関連
|
研究機関 | 一橋大学 (2022-2023) 横浜国立大学 (2019-2021) |
研究代表者 |
無藤 望 一橋大学, 大学院経済学研究科, 教授 (40706222)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
|
キーワード | メカニズムデザイン / メカニズム・デザイン / ゲーム理論 |
研究開始時の研究の概要 |
政府などが、その目的を達成するために導入する社会制度等を一般に「メカニズム」と呼ぶ。本研究では、様々な経済的環境下でメカニズムを設計する問題を考える。その際、実現される帰結として複数の可能性を許容する「許容性」と、その帰結が環境の詳細に依存しない「頑健性」をみたすようなメカニズムの構成手法を開発する。応用として、オークション、公共財供給、二部マッチングなどの具体的な環境において、既存のメカニズムに比べてよりよく目的を達成するメカニズムの構成方法を確立することを目指す。
|
研究成果の概要 |
本研究では許容性および頑健性のある遂行概念として、支配されない戦略による遂行を考える。戦略は有限個は存在しないと仮定する。このとき、一般的な私的価値環境において、遂行のための十分条件を導出した。 この十分条件をもとに、オークション、公共財供給、両側マッチングという経済環境において、古典的によく知られた社会選択関数を上回る社会選択対応が遂行可能であることを示した。オークションでは留保価格付き二位価格オークションを上回るものを、公共財供給ではVickrey-Clarke-Grovesメカニズムを上回るものを、マッチングでは片側最適安定マッチングを上回るものを求めた。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
支配されない戦略による遂行では、遂行のための十分条件は、既存文献において限られた形でしか知られていなかった。本研究では、扱いやすい形の十分条件を一般的な環境において提示し、その十分条件を典型的な経済環境に適用することで、古典的に知られた社会選択関数を上回る社会選択対応が存在することを示した。 この結果は、オークションやマッチングを含む応用領域にも有用であり、遂行のためにどのようなメカニズムが必要となるかに関する示唆を与えるものである。
|