研究課題/領域番号 |
19K01560
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07010:理論経済学関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
廣瀬 康生 慶應義塾大学, 経済学部(三田), 教授 (50583663)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 非線形モデル / 動学的一般均衡モデル / DSGEモデル / ベイズ推定 / 名目金利の非負制約 / 確率的ボラティリティ / 為替レート / 行動経済学 / 自然利子率 / 二国間モデル / マクロ経済学 / 財政・金融政策 |
研究開始時の研究の概要 |
動学的一般均衡モデルは、フォワードルッキングな経済主体の最適化行動から導かれる行動方程式と市場の均衡条件を組み合わせた経済モデルであり、近年のマクロ経済分析の標準ツールの一つとなっている。本研究は、動学的一般均衡モデルを非線形のまま推定し、景気循環や財政・金融政策に関する実証分析を行うものである。非線形モデルの推定は極めて計算負荷が高い作業であるため、効率的なアルゴリズムや並列計算の活用についても検討を行う。
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研究実績の概要 |
補助事業期間4年目にあたる令和4年度は、新規プロジェクトを開始したほか、これまでに進めたプロジェクトについて論文の改訂に取り組んだ。 飯星博邦氏、新谷元嗣氏、上田晃三氏との共同研究として、日本銀行による量的質的金融緩和(QQE)およびイールドカーブ・コントロール(YCC)の効果を分析するために短期金利のみならず長期金利にもゼロ金利制約を考慮した非線形動学的一般均衡モデルを推定するプロジェクトを開始した。現在は、ベースラインとなるモデルの推定を行い、その結果を吟味しているところである。 将来の期待効用や期待収益をより多く割り引くといった行動経済学的要素を導入した非線形ニュー・ケインジアン・モデルを名目金利の非負制約も含めて推定した論文「Estimating a Behavioral New Keynesian Model with the Zero Lower Bound」(飯星博邦氏、新谷元嗣氏、上田晃三氏との共著)は、Journal of Money, Credit and Bankingから修正後再投稿となったため、修正要求に対応しつつ改訂を行っている。 非線形の二国間動学的一般均衡モデルを米国および欧州のデータを用いて推定し為替レートの変動要因を分析した論文「Exchange Rate Disconnect and the General Equilibrium Puzzle」(Chen, Yu-chin氏、藤原一平氏との共著)は、引き続き、学術雑誌への投稿に向けて改訂を行っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の計画通り、非線形モデルの推定を含む複数のプロジェクトを進め、新規プロジェクト以外は全て論文として公表済みであることから、おおむね順調に進展していると考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
まだ論文として公表していないプロジェクトについては、早期に論文が完成できるよう分析を進める。 公表済みの論文については、いくつかの国際コンファレンスやセミナーで発表し、論文の宣伝とコメントの集約を行ったうえで、学術雑誌への掲載を目指し引き続き改訂作業を行う。
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