研究課題/領域番号 |
19K01576
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07020:経済学説および経済思想関連
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研究機関 | 東北工業大学 |
研究代表者 |
金井 辰郎 東北工業大学, ライフデザイン学部, 教授 (90332022)
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研究分担者 |
楠木 敦 北星学園大学, 経済学部, 准教授 (50711420)
宮崎 義久 仙台高等専門学校, 総合工学科, 准教授 (60633831)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2022年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2021年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2020年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2019年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | 米田庄太郎 / 一般均衡理論 / 高田保馬 / 社会学 / 米田博士講義録 / 経済学 |
研究開始時の研究の概要 |
明治~昭和期の社会学者・経済学者である米田庄太郎が、日本への一般均衡理論導入に果たした役割を、京都大学所蔵「米田博士講義録」を手がかりに考察する。一般均衡理論導入史において、弟子の高田保馬はしばしば言及されるものの、師米田の役割はほぼ無視されている。本研究では、「講義録」全67巻中に描かれている、①「学問分類論」と称される学問体系の分類論(≒「組織社会学」)、また②(方法的に一般均衡理論に類似する「力学的社会学」あるいは「数学的社会学」を包含する)社会学の「抽象的」理論(≒「societics」≒「純正社会学」)の精査により、第一世代経済学者米田の在り方を考えつつ、弟子高田への影響を推測する。
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研究実績の概要 |
研究代表者・研究分担者がそれぞれ担当するノートについて、読解、分析を進めた。今年度は、楠木が経済学史学会北海道部会(第2回研究報告会)において研究発表を行い、また金井が所属機関のディスカッションペーパーとして金井(2023)を書いた。前者は米田を通じて高田が一般均衡理論を最初に知ったということを傍証するための準備として、高田を中心に大正期日本におけるシュンペーター経済学の導入および受容過程を明らかにし、高田がシュンペーターの名前を知ったのが1912年であったことを示した。また後者は、米田の京大赴任直後の(高田を唯一の学生とした)講義のノートにおいて、ワルラスの一般均衡理論を社会(力)学に適用しようとしたLeon Winiarskiに言及していたことを指摘し、米田がたしかに高田の初期学生時代にすでに一般均衡理論を示唆する説明をしていたことを明らかにし、一般均衡理論導入史において、米田まで遡及することの必然性を示した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
米田の講義録は大部であり、また判読も難しいことから、読み進めることに時間がかかっている。
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今後の研究の推進方策 |
今年度は最終年度であり、Social Systematics、Societics、Societologyのそれぞれについて米田の体系を整理したい。少なくとも講義録の特徴を描き出すだけの成果をまとめたい。各研究代表・分担者が、何らかのアウトプットを行うことに加え、研究成果報告書をまとめたい。高田社会学・経済学との関係、「経済学読書会」などの文脈、純正社会学との関係も視野に入れ検討したい。
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