研究課題/領域番号 |
19K01585
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07030:経済統計関連
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研究機関 | 一橋大学 |
研究代表者 |
黒住 英司 一橋大学, 大学院経済学研究科, 教授 (00332643)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | バブル / 仮説検定 / オンライン検定 / モニタリング / リアルタイム検定 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,データを更新しながら金融資産価格の動向をモニタリングし,リアルタイムで投機的バブルの発生の有無を検証していく「モニタリング検定」の開発およびその理論的特性の研究を行う。既存のバブルの検定手法は,与えられた観測期間内でのバブルの発生の有無の検証と,バブルが検出された場合にはバブル期間の開始・終了時点の推定に主眼が置かれているが,経済政策的な観点からは,データの更新ごとにバブルの発生を監視していくことも重要である。本研究では,バブルのモニタリング検定方法を開発するのと同時に,バブル期間の長さがモニタリング検定のバブル検出力にどのように影響を与えるか,理論的に分析を行う。
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研究成果の概要 |
金融資産価格などにバブルが発生したか否かをリアルタイムで検証する統計的手法(バブルのモニタリング検定)を新たに開発し,それらの理論的な特性を明らかにした。その結果,モニタリング期間の初期に発生するバブルを検知しやすい検定と,中期から後期に発生するバブルの検知に優れている検定があることを明らかにした。また,バブルの発生から検知までのタイムラグについても,検定手法に依存して変化することが分かった。最終的には,これらの特性を生かしたハイブリッドなモニタリング検定を開発し,ソフトウエアに実装して,金融資産価格のバブルの検知に実用できることを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
金融資産価格などに発生するバブルをリアルタイムにより早く検知できる統計学的手法を確立したことは,その対応策にいち早く着手できるという意味で,金融システムの安定化に重要な役割を果たすことになり,学術的にも社会的にもその意義は大きい。バブルの発生とその検知にはタイムラグが発生するが,このタイムラグの分布を導出したことは,学術的に注目される成果であり,実際,研究成果が掲載されたジャーナルの2019-2020年における一番多くダウンロードされた論文の一つとして評価されている。
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