研究課題/領域番号 |
19K01591
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07030:経済統計関連
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研究機関 | 静岡県立大学 |
研究代表者 |
六井 淳 静岡県立大学, 経営情報学部, 教授 (70362910)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | LSTM / QRNN / GRU / RNN / LSTNet / GAN / ESN / グレンジャー因果性 / 社会的時系列 / ForGAN / グレンジャー因果検定 / サポートベクター回帰 / 重回帰分析 / 敵対的生成ネットワーク / テンソル因子分解 / 時間遅れ付きLSTM / Quasi-RNN / リカレントニューラルネット / 時系列予測 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究ではリカレントニューラルネットワーク(RNN)を利用し、株価をはじめとする時系列情報を起因子別に複合処理する新たな手法の提案と検証を行う.Long short-term memory(LSTM)と呼ばれる長短期記憶ネットワークは大語彙音声認識の分野で高い認識性能を与える手法として知られている.本研究では、成り立ちの異なる複数の時系列に対し、LSTMを基幹とする新たな手法を提案する.本手法により、変化率を仮定した確率分布を用いることなく複数要因を結合させることができるため、知識に依存しない時系列予測が可能となる.結果、現代金融工学あるいは社会情報学における新分野開拓が期待できる.
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研究成果の概要 |
本研究では、複数時系列の関係性を分析し、回帰モデルを用いて予測結果を収束させる新たな時系列予測手法を複数提案した.2003年にノーベル経済学賞を受賞したグレンジャー因果検定を用いた時系列関係性予測により、無作為に選択された複数の時系列から関係のある時系列のみを抽出することに成功した.また、時系列予測では短期予測は比較的予測精度が良くなる傾向があるが、長期予測では予測誤差が大きくなる問題がある.この問題に対して、変動の大きい注目区間を抽出することで長期予測の誤差を大幅に低減させることに成功した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、各起因子を取りまとめる機構と複数のLSTMを並列に動作させる機構を組み合わせることで、蜘蛛の糸のように複雑に収束する単一系列を可能な限り少ない誤差で予測する新たなRNNの枠組みを提案する.本研究はニューラルネットワークを基礎とする深層学習と経済学、社会学を融合させた領域横断的位置づけの研究である.工学的・統計的視点だけでなく、入出力データに対する知見も必要となるため、高い学術的独自性と創造性を有する.本研究の成果により、幅広い分野の時系列変化を実時間の範囲内で高精度に推定することができる.結果、株価や人口増減などあらゆる社会問題への解決方法として役立つものと確信する.
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