研究課題/領域番号 |
19K01599
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07040:経済政策関連
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研究機関 | 福島大学 |
研究代表者 |
荒 知宏 福島大学, 経済経営学類, 准教授 (80648345)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 中間財貿易 / アウトソーシング / オフショアリング / 垂直特化 / 中間財の貿易利益 / 中間財の貿易政策 / 部分的資本提携 / 国際貿易 / 貿易利益 / 貿易政策 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は近年の国際経済における最終財貿易に対する中間財貿易の増大に注目して、中間財貿易に関する新たな理論構築と政策的含意の発信を目指す。中間財貿易が従来の最終財貿易と違うのは、有形であれ無形であれ、中間財を使う企業の生産技術に直接の影響を与える点であり、最終財貿易で指摘されていた貿易利益や貿易政策の意義が異なる可能性がある。本研究では、下記の3つのプロジェクトテーマを設定し、最終財貿易との類似点や相違点を念頭に置きつつ、現実に即した中間財貿易の貿易利益や貿易政策を分析する。 1 中間財貿易の重力モデルと厚生分析 2 中間財貿易の企業共動効果と最適関税 3 無形財の中間財貿易と部分的資本提携
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研究成果の概要 |
本研究は近年の国際経済における最終財貿易に対する中間財貿易の増大に注目して、中間財貿易に関する新たな理論構築と政策的含意の発信を行なった。最終財貿易の増大は消費者に財価格の低下を通じて直接的な便益をもたらすのに対し、中間財貿易の増大は中間財を輸入する企業の生産技術改善を通じて消費者に間接的な便益をもたらす。この違いから、中間財貿易と最終財貿易では貿易利益や貿易政策の意義が異なる可能性がある。本研究では、従来主であった最終財貿易で得られている知見との類似点や相違点を念頭に置きつつ、現実に即した中間財貿易の貿易利益や貿易政策を理論的に分析した上で、一部の理論予測をデータを用いて実証的に検証した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
各国間の貿易フローは貿易障壁に強く影響を受けるが、中間財と最終財を明確に区別した分析は少なく、その貿易フローの違いが各国の経済厚生にどの経路を通じて異なった影響を与えるのかについては十分に知られていない。従来に分析されてきた最終財の貿易フローと中間財の貿易フローの決定要因を比較して、「なぜ貿易フローが最終財よりも中間財で急速に伸びていて、それが貿易自由化の経済厚生への違いをもたらすのか」という問いに理論的説明を与えることは意味がある。また、この区別に注目して、「急成長を遂げている中間財貿易に対して、政府は最終財貿易より高い関税を課すべきか」という規範的な問いに理論的解を与えることも重要である。
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