研究課題/領域番号 |
19K01609
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07040:経済政策関連
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研究機関 | 東北学院大学 |
研究代表者 |
倉田 洋 東北学院大学, 経済学部, 教授 (60411245)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 差別化 / 立地 / 製品基準 / 調和 / アグリツーリズム / 経済厚生 / 環境投資 / 暗黙の協調 / 企業立地 / 費用格差 / 経済政策 / 産業立地 / 基準認証制度 / 外部性 / 経済理論 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、海外進出する企業にとって重要な差別化、協調のための投資に注目し、これらが国際貿易・直接投資、経済厚生に与える効果を明らかにするものである。海外進出前の投資に焦点を当てることで、企業の海外展開を促進する取り組みを検討する際に重要な意味を持つことが期待される。3年の期間内で、実態調査・文献調査に基づき、現実的かつ学術的意義のあるモデルを構築し、理論分析を行う。研究成果を国内外の学会・研究会で報告し、研究の方向性・発展性について多面的に検討する。最終的に、研究成果を国内外の学術誌への掲載、書籍の出版などの形で公表し、研究成果を広く発信する。
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研究成果の概要 |
本研究では、製品差別化と協調のための投資およびそれらに関わる環境が国際貿易や直接投資、経済厚生に与える影響について検討した。製品差別化は、需要へ影響を与えるだけでなく、貿易量や企業立地を変化させ、経済厚生の面で効率的にも非効率的にもなりうることを示した。協調については、製品基準の調和という政策的協調はFTAのインパクトを高める一方、基準の二国間協定が多国間協定に拡大することは多くの場合難しいこと、暗黙の協調を考えるカント均衡の環境投資は社会的厚生最大化水準と等しくなる場合も、上回る場合もあり得ることを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
差別化への取り組みが貿易や直接投資に影響を及ぼし、それが社会的に望ましくなるケースや望ましくならないケースがあること、協調が自由貿易協定の効果を高めることなど、現実的には重要であるけれども、先行研究で示されていなかった部分を明らかにしたことに学術的・社会的意義があると考える。また、寡占下で通常使われるクールノー均衡では環境投資が過少となるという結果が知られているけれども、カント均衡では環境投資が望ましい水準、むしろ過剰な投資が導かれる可能性があることを示している点については、高い学術的意義があると考えられる。
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