研究課題/領域番号 |
19K01611
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07040:経済政策関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
大野 由香子 慶應義塾大学, 商学部(三田), 教授 (50615094)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 外注 内製 / マッチング / 買い手寡占 / 地域労働市場 / 買い手独占 / 賃金 / 地理的市場 / 企業の境界 / 外注・内製 / サプライヤ |
研究開始時の研究の概要 |
都市の発生・存続の根源と考えらえる集積の利益の一つの発生過程として、企業の地理的集積が、企業の特化を可能とし、企業効率を上げ、都市の発生・存続を促すことが挙げられている。これに対する実証研究とし、「地理的市場」と 企業の外注・内製の意思決定や、企業の正規・非正規の労働投入に関する意思決定による「企業の境界(特化)」について、新たなデータを用いて分析し、企業効率と集積の関係について学術的な視点を実証結果をもとに検証するとともに、都市の競争力が、どういったメカニズムによって支えられているのか考察する。
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研究実績の概要 |
自動車部品のサプライチェーンの研究に関しては、データ整理を更に進め、部品サプライヤの(本社)の位置と、その部品が使用されるカーモデルの組み立て工場の地理的な位置関係を把握することができた。また、経営学の研究者や、業界の専門家に意見を伺う機会を得て、データに関する理解を深めることができ、多種にわたる部品を分類する手がかりを得て、報告書をまとめる準備を整えることができた。 米国のクレジットユニオンのデータプロセッシング外注・内製の研究では、オーストラリアのクインズランド大学の研究者の協力を得ることができ、具体化することができた。特に、分析手法には工夫が必要な点として、外注価格が取引ごとに異なる他、データとしては観察できないことが挙げられる。このような場合も、どの企業から外注しているかなどのマッチング情報を利用した計測が Fox(2018)(“Estimating matching games with transfers,”Quantitative Economics)などで提案されている。手法の応用はまだ発展の余地があり、分析手法も一つとは限らないため、分析方法の調整や複数の方法を比較することも重要と考えている。 労働市場の雇用側の買い手独占に関する研究に関しては、個人の移動コストの異なりとの関係を理論的な考えをまとめると共に、どのような計量的手法を用いるか、決定することができた。オーストラリア、アデレイド大学の研究者の協力を得られることになったので、計量手法の詳細を見直し確定したい。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本プロジェクトの2年度目(2020年度)から約2年に渡り、新型コロナウイルス感染症流行により、予想外に研究時間を削らざるを得なかったことが主な原因である。
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今後の研究の推進方策 |
自動車部品のサプライチェーンの研究に関しては、整理がほぼ完了したデータをもとに、サプライチェーンにおける部品サプライヤと組み立て工場の位置関係を、部品の特性も考慮に入れてまとめたい。
米国のクレジットユニオンのデータプロセッシング外注・内製の研究と、労働市場の雇用側の買い手独占に関する研究に関しては、分析手法が具体化してきたので、計測を行い、報告書にまとめたい。
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