研究課題/領域番号 |
19K01633
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07040:経済政策関連
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研究機関 | 北九州市立大学 |
研究代表者 |
白石 麻保 北九州市立大学, 外国語学部, 教授 (40425004)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | ゾンビ企業 / 中国 / 民営企業 / 企業金融 / イノベーション / 金融 / 開発ミクロ経済学 / 企業 / 新興国経済 / 開発経済学 |
研究開始時の研究の概要 |
この研究課題は、中国などの新興国経済が直面する経済停滞の克服のための政策提言を行うことを目的として、現在、中国でもその存在が問題となっているゾンビ企業について、特に民営企業のゾンビ企業化に注目してその存在の有無の確認、中国民営企業をゾンビ企業化させる要因の実証的解明、そしてより詳細に企業のライフサイクル上のどのタイミングでゾンビ企業化していくのか、を明らかにする。それにより、市場のゆがみ、経済停滞をもたらす一因となっている企業の市場競争力の停滞を克服するという観点から上記の政策提言を行う。
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研究成果の概要 |
本研究の目的は中国において市場から淘汰されるべき競争力が低い企業が何らかの背景のもとに市場に残存する実態とその背景の実証的解明にある。日本を対象とするゾンビ企業の研究をはじめとする先行諸研究が定義するゾンビ企業の特徴に適合する民営企業の存在の有無を、中国において実証的に検討することによりその存在が明らかにされた。そしてその民営企業のゾンビ化の契機、背景については取引企業からの与信が企業の市場への残存確率を高める傾向があることが見出された。 本来市場での生存競争が厳しかった中国民営企業のこのような市場における変容を踏まえ、今後は変容の具体的の内容の検討とそれに基づく政策提言が必要性である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
学術的意義はかつて競争的であった企業がゾンビ企業化し、市場の停滞、経済発展の障害となってしまう実態とその背景、要素を実証的に解明することで、途上国、新興国にありがちな経済発展の低迷や経済諸問題の発生要因、及びそれへの対応という意味での政策提言が可能となる点であり、社会的意義は途上国に限らない経済低迷からの脱却、そのための競争力のある企業が市場に生存する健全な市場の維持という視点において、本研究の分析結果から示される提言が貢献しうる点である。
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