研究課題/領域番号 |
19K01724
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07050:公共経済および労働経済関連
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研究機関 | 東洋大学 |
研究代表者 |
中澤 克佳 東洋大学, 経済学部, 教授 (20453855)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 高齢者福祉 / 人口動態 / 市町村財政 / 介護保険制度 / 高齢化 / 社会動態 / 介護移住 / 介護保険 / 地方財政 |
研究開始時の研究の概要 |
団塊の世代が後期高齢者となる時代を目前に、高齢者の人口動態を踏まえて介護保険制度の持続可能性を検討することは喫緊の課題である。本研究は、自然動態と比較して検証が少ない高齢者の社会動態(移動)の要因とその影響を定量的に明らかにする。さらに、高齢者の社会動態を踏まえた介護保険制度のあるべき姿を考察し、広く社会・国民に提言する。具体的には、①国勢調査データを用いた高齢者の社会動態の変遷の把握、②国勢調査および個票データを用いた高齢者の移動要因の検証、③高齢者の自然動態および社会動態が介護保険制度に与える影響の考察。
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研究実績の概要 |
令和4年度の研究実績は以下の通りである。 査読付論文としてKatsuyoshi Nakazawa, Tomohisa Miyashita, Akira Yokoyama(2022)"The Effect of Urban Compaction on Financial Efficiency"がEconomics Bullrtin誌に掲載された。本論文は都市のコンパクト化が行政支出に与える影響を費目別に検討したものである。特にパネルデータを用いた確率的フロンティア費用関数の推定をおこなった点が貢献である。高齢化および人口減少に対しての都市のコンパクト化,という課題に取り組んでいる。 査読付ではない論考として,中澤克佳(2022)「介護保険制度と介護保障の再構築」『地方財政』地方財務協会 編 61(6) 4-12を公表した。こちらは高齢化の進展,家族介護機能の縮小と公的介護保険の財政制約のもとで,介護保険制度を含む介護保障をどのように再編成していくべきかを論じている。具体的には,オランダやドイツにおける私的および公的介護保障の範囲について再検討し,「何を,どこまで,誰が」負担すべきであるのかという介護の論点について検討を加えている。 以上のように,研究計画において目標としていた英文の査読付論文の公表および主に政策担当者に向けた専門誌における研究の知見の公表という事項に関して,令和4年度は概ね達成できている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
新型コロナウィルス感染拡大による国際学会への参加等が困難になったこと,国内学会(日本財政学会)の開催校となり,実行委員長を務めたことから十分な報告機会および時間を確保することが難しかったが,上記のように論文を上梓し,いくつかの研究を進めている。
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今後の研究の推進方策 |
研究の最終年度ということで,現在執筆済みの研究を速やかに投稿しつつ,残された研究課題についても分析・執筆をおこなっていき,英文論文として査読付学術誌への投稿を進めていく。
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