研究課題/領域番号 |
19K01731
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07060:金融およびファイナンス関連
|
研究機関 | 日本大学 (2020-2021) 東京工業大学 (2019) |
研究代表者 |
池田 直史 日本大学, 法学部, 准教授 (90725243)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | 異質的期待 / 曖昧性回避 / 資産価格 / 期待形成 / 資産価格形成 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、投資家の異質的期待(予想のばらつき)と曖昧性回避が金融資産の価格形成に与える影響を理論的・実証的に解明することを目的とする。本研究の理論モデルでは、リスク回避的かつ曖昧性回避的な投資家を仮定する。そして、リスクだけでなく、投資家の予想のばらつきからくる曖昧性に対して追加的なプレミアムが支払われるために、期待収益率が高くなることを示す。実証分析では、その妥当性を実際のデータを用いて検証する。
|
研究成果の概要 |
金融資産の価格がファンダメンタル価値に関する投資家の予想を反映して決定されるならば、その予想のばらつきそのものが、資産価格の曖昧性を増加させる可能性がある。本研究では、投資家の予想がばらつく(異質的期待の)状況の下で、リスク回避的かつ曖昧性回避的な投資家を仮定するモデルを展開した。そして、均衡において、リスクを負担することだけでなく、投資家の予想のばらつきからくる曖昧性を負担することに対しても追加的なプレミアムが支払われるために、投資家の予想のばらつきが大きい資産ほど期待収益率が高くなることを示した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、投資家の予想のばらつきそのものが資産価格の曖昧性をもたらし、その曖昧性に対してプレミアムが支払われる可能性を示している。この点は、投資家の予想のばらつきが大きいほど投資収益率が高くなるという実証結果を示した先行研究に対して、新たな理論的な解釈を与える。また、本研究は、投資家の予想のばらつきが、投資家の曖昧性回避を介して資産価格に影響を与えることを明らかにしている。この点は、資産価格形成に対して新たな視点を与える研究成果といえる。
|