研究課題/領域番号 |
19K01745
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07060:金融およびファイナンス関連
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研究機関 | 京都産業大学 |
研究代表者 |
西村 佳子 京都産業大学, 経済学部, 教授 (90319442)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | プラン・スポンサー / 運営管理機関 / 資産構成 / 情報公開 / ターゲットイヤー・ファンド / パッシブ・ファンド / アクティブ・ファンド / 再委託 / スポンサー / ベンチマーク / 確定拠出年金 / 企業型確定拠出年金 / 個人型確定拠出年金 / 運用資産メニュー |
研究開始時の研究の概要 |
この研究では、「運営管理機関は、数多くの投資信託の中からどのような投資信託を年金運用の手段として運用資産メニューに採用しているか」という問題について、日本のデータを用いて、日本の制度を念頭に置いた分析を行う。さらに、「確定拠出年金の加入者は、運用資産メニューからどのような投資信託を選ぶのか」という問いについてリスクと・リターンやコストといった一般的な観点だけでなく、行動経済学的な観点を含め、加入者の資産選択・運用の行動について行動の偏りの有無を含めて明らかにする。
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研究成果の概要 |
本研究の目的は,確定拠出年金の運営管理機関(運管)と加入者がどのような運用資産(投資信託等)を選んでいるかを明らかにすることである。運管については,100を超える運営管理機関(運管)の運用資産メニューを分析した結果,運管としての活動状況(運用商品提供数や情報開示への積極性)によって,運管間の違いが明確になった。「企業型」と 「個人型」の確定拠出年金の加入者の保有資産の集計データを用いた分析では,企業型・個人型DCの資産構成には差があり,世代別の分析では,20代・30代の若い個人型DCの加入者の資産選択は上の世代よりも合理的であること,DCの保有資産の構成は,他の私的年金と異なることがわかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の社会的な意義の1点目は,確定拠出年金の運関の活動の質(特に情報提供)に大きな差があることを明らかにしたことである。情報公開に積極的な運管は,生保・銀行・証券という受託金融機関による商品選択の偏りがなく,コストの低い投資信託を選ぶなど合理的な行動が見られた。2点目は,企業型・個人型DCの加入者の資産選択に違いがあり,教育が義務付けられている企業型よりも個人型の加入者の方が,また個人型の40代以上の加入者よりも若い加入者の方がファイナンスの観点から見て望ましい運用を行っていることが明らかになったことである。今後の運管のあり方および,加入者教育の方向を検討するときに示唆に富む成果である。
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