研究課題/領域番号 |
19K01749
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07060:金融およびファイナンス関連
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研究機関 | 立命館アジア太平洋大学 |
研究代表者 |
鈴木 泰 立命館アジア太平洋大学, 国際経営学部, 教授 (00350752)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | イスラーム金融 / イスラーム銀行 / シャリーア法令遵守 / デジタル・トランスフォーメーション / バングラデシュ / ムラバハ / インドネシア / シャリーア遵守 / Raf-al-haraj / マレーシア / イスラム金融 / イスラム銀行 / シャリア法令遵守 / シャリアボード / リバース・ムラバハ / シャリア法遵守 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、イスラム金融様式の要ともいえるシャリア・ボード(Shari'ah Board)の意思決定メカニズムの実態調査を、「集中型」構造のマレーシアおよび「分散型」構造のインドネシアにて行い、イスラム金融のガバナンス構造の本質とその課題について明らかにすることを目的とする。 イスラム金融様式は英国を始め、欧米諸国での広がりを見せている。イスラム金融様式の要とも言えるシャリア・ボードの意思決定メカニズムの実態を明らかにし、日本におけるイスラム金融業務展開の実現可能性、また、イスラム金融様式に則ったファイナンスを東京金融市場に呼び込み、同市場の再活性化に向けた提言を行う。
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研究実績の概要 |
2022年度は、主として、次の2点の研究活動を行った。(1)本研究の中で収集してきたイスラーム金融に係るデジタル・トランスフォーメーション(DX化)の動向とその課題について、学術書(Digital Transformation in Islamic Finance: A Critical and Analytical View)を編纂し、自らも2つのブックチャプターをRoutledge社より出版した。ここでは、主として、DX化がもたらす競争の激化、特に、非イスラーム銀行との競争が激化することに伴うイスラーム銀行経営が抱える諸課題について分析を行っている。また、イスラーム銀行が貿易金融業務に比較優位を有していることを分析し、貿易金融・送金業務へ経営資源を集中させることの戦略性を提案している。その一方で、非イスラーム銀行も貿易金融・送金業務からの収益機会を拡大していることから、競争はより厳しくなってきており、貿易金融・送金業務に主軸を置くイスラーム銀行の育成のために政府あるいはイスラーム社会が一定の経済的支援を行うことの必要性について提議している。(2)本研究を通じて研究を進めてきたイスラーム銀行のガバナンス構造およびシャリーア法令順守制度の知見をもとに、貸し手としてのイスラーム銀行の権利保護に焦点を充て、日本のメインバンク制度における貸し手としての邦銀の役割との比較を行い、イスラーム銀行の抱えるリスク分析および課題を抽出した。この論文は、イスラーム金融分野では有数のScopus収録ジャーナルでもある、International Journal of Islamic and Middle Eastern Finance and Managementに投稿し、査読を受け、アクセプトされた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
新型コロナのため、当初予定していた現地調査が十分に進められない状況から、昨年度より、最近時、イスラーム金融学界でも取り上げられる機会が増えているイスラーム金融のデジタル・トランスフォーメーション(DX化)【イスラーム・フィンテック】の研究を進めてきており、上記のとおり、一定の研究成果をまとめることができている。 加えて、日本のイスラーム学の創設に貢献した井筒俊彦氏のイスラーム分析手法(ヒルム[hilm]の概念の分析)を用い、イスラーム銀行の貸し手の権利の保護、リバース・ムラバハの法解釈を巡る議論について考察する論文を作成し、上記のとおり投稿し、査読を受けアクセプトされている。この研究をさらに深化させることを2023年度は進める。
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今後の研究の推進方策 |
イスラーム金融のデジタル・トランスフォーメーション(DX化)、いわゆる、イスラーム・フィンテックに関するセミナーや講演会に招待される機会が増えており、研究のスコープを広げている。また、アジアにおけるイスラーム債券(スクーク)市場動向について研究のスコープを広げることを検討している。
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