研究課題/領域番号 |
19K01754
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07060:金融およびファイナンス関連
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
岩壷 健太郎 神戸大学, 経済学研究科, 教授 (90372466)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | FX証拠金取引 / 行動バイアス / 自信過剰 / 投資戦略 / 認知スキル / 非認知スキル / ハウスマネー効果 / プロスペクト理論 / 取引データ / クラスター分析 / ランダムフォレスト / 保有期間 / 収益率 / 心の理論 / 時間割引 / 不確実性回避 / 個人投資家 / リスクテイク / 心理バイアス / 金融リタラシー |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の第1の目的は、個人投資家を属性や投資スタイルで分類し、収益率を比較することである。それによって、性別や年齢による投資スタイルの特徴を認識し、どの投資スタイルが優れているかを理解できる。第2の目的は、リスクテイクに影響している心理バイアスである気質効果とハウスマネー効果を分析することである。第3の目的は、金融リテラシーと投資経験のどちらが収益率向上に寄与するかを分析することである。
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研究成果の概要 |
FX証拠金取引の個人投資家を対象としたアンケート調査から、投資パフォーマンスに最も影響を与える要因は何かを分析した。その結果、行動バイアスが投資家間のパフォーマンスの違いのほとんどを説明することが明らかになった。損失回避、曖昧さ回避、時間割引、心の理論(美人投票)だけでなく、特に自信過剰が重要な役割を果たしている。投資戦略や取引行動のいくつかはパフォーマンスにも影響を与えるが、これらの要因によって説明される変動はかなり小さい。これらの結果は、自身の行動バイアスを認識し、修正することが投資パフォーマンスの改善に最も有効であることを示している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
「貯蓄から投資へ」というスローガンの下、政府は証券投資による資産運用の必要性を呼びかけているが、証券投資には損失を被るリスクがあり、必ずしも多くの投資が証券投資で資産を増やせてはいない。その原因を外国為替証拠金取引の個人投資家の行動を通じて明らかにした。投資パフォーマンスの決定要因として、投資先や売買タイミングなど投資戦略に関心が集まる傾向があるが、行動バイアスによって損失が生じていることは株式を中心として先行研究で明らかになっている。しかし、どのような行動バイアスが投資戦略と比べて悪影響を与えているか、包括的な研究は存在していない。本研究はその点において学術的、社会的意義がある。
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