研究課題/領域番号 |
19K01762
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07060:金融およびファイナンス関連
|
研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
樋原 伸彦 早稲田大学, 商学学術院(経営管理研究科), 准教授 (10434698)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
|
キーワード | ハイブリッド・ファンド / イノベーション / エコシステム / 官民ファンド / ベンチャー・キャピタル / テクノロジー・スタートアップ / 死の谷 / ハイブリット・ファンド / NEDO / STS / イノベーション・エコシステム / ファイブリッド・ファンド |
研究開始時の研究の概要 |
科学技術イノベーションの創出のプロセスにおいて、どのように資金提供・配分するかは極めて大きな課題である。 科学技術への資金提供の最初段階では純粋な研究プロジェクトへの資金提供の機会が用意されており、より進んだ開発の段階ではR&D、更にはPOCへの資金提供が行われる。この段階になると、公的資金だけではイノベーション・プロセスが円滑に回らなくなり「死の谷」に直面する。これを克服する可能性のあるのが「ハイブリッド・ファンド政策」だ。 本研究では、「ハイブリッド・ファンド政策」のパフォーマンスを国際比較も交えながら数量的に測定し、本政策の機能及び効果を明らかにし、政策的含意も明確にする。
|
研究成果の概要 |
テクノロジー・ベースのスタートアップ企業への十分な資金提供は、民間のプレーヤー(例えば、ベンチャー・キャピタル(VC))だけではなかなか難しい。本研究では、政府の資金と民間VCの資金を合わせてスタートアップ企業に提供するスキームであるハイブリッド・ファンド政策の効果を検証した。 具体的にはNEDOの認定VCプログラム及びSTSプログラムの状況を数量的に分析した。分析結果は、1)ハイブリッド・ファンドが資金提供を行ったスタートアップ企業の投資後の企業価値は類似企業に比べて高い、が一方で、2)資金需要が比較的小さいスタートアップ企業への資金提供に偏っている、の2点が示された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
上述の実証結果から、次の学術的意義及び社会的(政策的)含意が導かれる。1) NEDOによるハイブリッド・ファンド政策で資金提供されたスタートアップ企業のその後の企業価値は比較的高いことから、現状の補助金による資金提供ではなく、投資形態での資金提供が十分可能である。また、それは社会厚生的にもより望ましい。2)ハイブリッド・ファンドによる資金提供先が、資金需要の比較的小さいスタートアップ企業に偏っており、これには何らかの是正が必要である。民間VCが本スキームに申請するスタートアップ企業の選択において、この偏りもなくす制度デザインが望まれる。NEDOの資金提供額の上限の撤廃などが考えられる。
|