研究課題/領域番号 |
19K01765
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07060:金融およびファイナンス関連
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
播磨谷 浩三 立命館大学, 経済学部, 教授 (90347732)
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研究分担者 |
森 祐司 下関市立大学, 経済学部, 教授 (00526428)
尾崎 泰文 釧路公立大学, 経済学部, 教授 (10359896)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 地域金融 / 地域経済 |
研究開始時の研究の概要 |
1. 本研究では、地域金融機関の既存のビジネスモデルを検証し、地域共生という観点から現行の地域金融システムの課題を明らかにする。 2. フィンテックや証券ビジネスに象徴される、ビジネスモデルの転換を意図した地域金融機関の各種の取り組みが、人口減少などを理由に再編を迫られている店舗ネットワークに与える影響について検証し、地域との関わり方のあるべき姿を考察する。 3. 現行の地域金融システムの課題を探ることを目的に、地域金融機関の店舗展開の変化に着目し、主要先進国との国際比較を通じて日本の特色を探る。
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研究実績の概要 |
設備備品費で追加購入した金融機関の顧客評価調査のデータベース(金融METER)を用いて、2019年、2020年というコロナ禍の前後における取引金融機関の顧客評価の変化について、利用サービスの内容に与える影響が業態別に異なるのか否かを実証的に検証した。分析結果から、金融資産階級・リスク回避度・金融リテラシー得点など過去の先行研究でもリスク資産の取引に影響を与えることが示唆される変数は【業態別・期間別・投資と保険】に関わらず符号条件を満たし有意に推定されていることや、男性ユーザーの方が銀行において追加的なサービス購入を行わない傾向が見られることなどが確かめられた。これらの明らかにされた内容については、研究分担者が主導して草稿を2本まとめ、それぞれ異なる学会(地方部会)で報告を行い、得られたコメントに基づいて改訂作業に着手している。 また、主たる研究課題である地域銀行のビジネスモデルの変遷の検証については、草稿の作成に着手していたが、分析手法に関して問題点が見つかったため、あらためて追加検証を行う必要性が生じた。現在、分析対象期間の延長と合わせ、追加の分析作業を進めている。 その他、関連課題として過年度に投稿していた、信用金庫の再編と競争度、パフォーマンスとの関連を地域別に検証していた論文と、農業協同組合の複数生産物の取り扱いによる効果を費用構造の観点から検証していた論文について、改訂作業を経て公刊することができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
【研究実績の概要】に既述の通り、金融機関の顧客評価調査のデータベースを用いた研究課題については、既に分析結果に基づいて草稿をまとめ終えており、投稿前の最終確認の段階にある。分析手法に関して問題点が見つかった、主たる研究課題である地域銀行のビジネスモデルの変遷の検証については、分析対象期間を延長すべく、データベースの再構築を進めている。
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今後の研究の推進方策 |
金融機関の顧客評価調査のデータベースを用いた研究課題については、年度の早い段階で英文校正に着手し、専門誌への投稿作業を進める。地域銀行のビジネスモデルに関連した研究課題については、新しいデータベースに基づいて追加の分析を行い、草稿の改訂作業を進めたい。なお、昨年度と同様、これら複数の研究課題の進捗状況の確認を兼ねた研究報告会を、夏季に実施する予定である。
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