研究課題/領域番号 |
19K01796
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07070:経済史関連
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研究機関 | 京都産業大学 |
研究代表者 |
上野 継義 京都産業大学, 経営学部, 教授 (00183749)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 人事管理 / 安全運動 / 公衆衛生運動 / 人間工学 / 専門職業主義 / 産業看護 / 安全第一 / セイフティ・マン / インダストリアル・エンジニアリング |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、20世紀初頭アメリカにおける人事管理の生成という歴史現象を、この管理運動の担い手の思想と行動に即して、実証的に明らかにするものである。その担い手は、20世紀最初の20年間に大企業や経営成績良好な中堅企業で新たに雇用されるようになった労働分野の専門的中間管理者たちである。彼らは、労働問題の解決策を雇主に売り込むことによって、立身出世を目論む野心家であった。このような売り込みの果実として、大企業を中心に新しい労務政策が採用されたことを明らかにする。
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研究成果の概要 |
本研究の目的は、人事管理者として立とうとした人びとの自己形成の努力を再現するかたちで、アメリカ人事管理の生成史を描くことである。この運動の中心にいたのは、大規模産業企業や中堅企業で雇用された労働分野の専門的中間管理者たちである。彼らは自前の労働問題解決策を雇主に売り込むことによって「人事管理者」という新しい専門職の地位を獲得しようとする野心的な人たちであった。このような立身出世運動が人事管理運動だったのである。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は歴史の見方に反省を迫るものである。従来の研究は、本研究でとり上げた産業看護婦、インダストリアル・エンジニア、公衆衛生運動の指導者たちの働きを人事管理の「起源」や「源流」として位置づけてきた。しかしながら、この人たちは誰ひとりとして、人事管理運動にかかわることを予想して職業選択をしたわけではなかった。ある日突然、人事管理と出会うのであり、その結果として、否応もなくこの管理運動に合流していくこととなる。この人たちの主観的な思いに即して歴史を再構成するならば、人事管理生成史というのは、予期せぬ邂逅の物語にほかならなかった。
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