研究課題/領域番号 |
19K01811
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07080:経営学関連
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研究機関 | 大東文化大学 |
研究代表者 |
松崎 友世 大東文化大学, 経営学部, 教授 (80398883)
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研究分担者 |
盧 回男 日本女子大学, 人間社会学部, 研究員 (10724560)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 女性管理職 / リーダーシップ / 女性リーダーシップ / ジェンダー・ギャップ |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、女性が組織の中で管理職の地位に就くことが困難であること、すなわち組織における女性のリーダーシップ能力の促進を阻害する要因について、ジェンダー・ギャップという概念を用いて心理学的視点から解明することを目的とする。具体的には、質問紙調査を中心にデータの収集を行い、共分散構造分析・テキストマイニングなどの手法により分析を行い、女性リーダーシップの能力と、ジェンダー・ギャップの規定要因(組織要因・社会要因・個人内要因)との関係性を明らかにする。調査・分析により得られた知見をもとに、女性のリーダーシップ能力促進の阻害要因を明らかにし、さらにその能力を促進させる方法や対策についての考察を行う。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、女性が組織の中で管理職の地位に就くことが困難であること、すなわち組織における女性のリーダーシップ能力の促進を阻害する要因について、社会心理学的視点から解明することである。 2022年度は、若い世代を対象としたジェンダー・ステレオタイプの調査の分析をさらに進めた。その結果、女性参加者ではリーダー経験の多い参加者とリーダー経験の少ない参加者でいくつか違いがみられた。まず、リーダー経験の多い参加者はリーダー経験の少ない参加者よりもリーダーの望ましさと女性の望ましさの差および男性の望ましさと女性の望ましさの差を小さく認識していることが明らかになった。とくにリーダーの望ましさの中で得点の高い特性について、リーダー経験の多い参加者はリーダー経験の少ない参加者よりも、女性の望ましさを高く評価していた。ついで、各特性の自分自身に備わっていると望ましいと思う程度については、リーダー経験の多い参加者はリーダー経験の少ない参加者よりも、リーダーの望ましさの中で得点の高い特性について明らかに望ましさを高く評価していた。つまりリーダー経験の多い女性のほうが、リーダーにとって望ましい特性は一般女性にとっても、自分自身にとっても望ましい特性であると認識していた。若い世代であっても、女性参加者ではそれまでのリーダー経験の有無で、リーダーの望ましさおよび女性の望ましさの認識が異なることが明らかとなった。これらの調査結果について、産業・組織心理学会第37回大会にて発表を行った。 また、来年度に企業組織で働く人を対象として、女性の管理職が少ない要因についての検討を行うため、オンライン調査を実施する予定である。2022年度はそれらのオンライン調査の質問項目作成のため、関連する研究論文のレビューを行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
2022年度に企業組織などで女性のリーダー、つまり管理職が少ない要因について検討するため、オンライン調査を実施する予定であった。だが、新型コロナウイルスの感染拡大により、共同研究者や業者との会議や打ち合わせが難しく、予定していたオンライン調査を実施することができず、遅れが生じた。以上のことから、「遅れている」と判断した
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今後の研究の推進方策 |
ジェンダー・ギャップに関する要因(社会要因・組織要因・個人内要因)について検討するため、オンラインでの調査を実施する予定である。調査では、企業組織の教育、育成、人事制度、組織構造、リーダーに関連するアンコンシャスバイアスの認識、ジェンダー・ステレオタイプ、ネットワークなどについて、性差を中心に検討を行う
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