研究課題/領域番号 |
19K01818
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07080:経営学関連
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研究機関 | 南山大学 |
研究代表者 |
上野 正樹 南山大学, 経営学部, 准教授 (90379462)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 国際経営 / 経営戦略 |
研究開始時の研究の概要 |
インド進出日系製造企業の財務データを収集し、ハイパフォーマンスにある企業や低迷している企業の特徴を明らかにする。研究方法は、主要な日系製造企業のインドでの経営業績に関する独自データベースを構築する。1年目は輸送機械の企業、2年目は家電・生産用機械・その他製造の企業を中心にデータベースを作成する。最終年は研究の取りまとめをする。この研究によって、インドへの進出に備える企業などに実践的な含意を提供する。
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研究実績の概要 |
インド進出日系製造企業の経営パフォーマンス要因の解明を継続した。主要製造企業90社、そのインドの子会社176社、16年間の財務データベースを作成してきた。当該年度の研究成果は4点ある。第一に、このデータベースをもとに経営パフォーマンスの実態整理をすすめた。その結果、サンプル企業のインド事業が「スモール&スロー」に行われていることがわかってきた。たとえば近年でも8割の子会社の売上規模は200億円未満で、その売上成長のペースはマクロ経済のふくらみよりも緩やかなものである。第二に、分散分解法をもとにROA(総資産利益率)の要因効果量を推計した。その結果、長期の利益率変動の25.5%、中期のそれの最大37.2%は親会社に起因していることがわかった。そして親会社がインド事業の経営パフォーマンスを左右する最大の要因であることが明らかになった。なお時期と親会社の業種によって、経営パフォーマンス要因のうち外部要因(年と地域)の影響力が異なることもわかった。第三に、研究計画に沿って、インドにおいて日系企業に訪問し、インタビュー調査をおこなった。具体的にはハリヤナ州に立地している6つの企業に訪問した。ここから親会社の影響力に関する仮説を得て、経営パフォーマンス要因に関する研究ノートを作成した。第四に、韓国企業および中国企業のインド事業の分析方法を検討した。主要な日系製造企業と同様の独自の財務データベースを構築したかった。しかし、韓国企業および中国企業のインド進出企業リストを入手できなかったため、研究対象から除外することに決めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究計画では韓国企業および中国企業のインド事業についても研究する予定であった。しかし、これらのインド進出企業リストを入手・作成するには、韓国および中国の企業に詳しい研究者から協力を得る必要がある。しかし、本研究課題の遂行期間において協力を得てデータベースを作成するには時間が足りない。そのため、これらの企業は研究対象から除外することに決めた。
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今後の研究の推進方策 |
インド進出日系製造企業の経営パフォーマンス要因に関する研究ノートを作成してきた。今後は学会報告と論文化をおこなう。
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