研究課題/領域番号 |
19K01831
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07080:経営学関連
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研究機関 | 東京海洋大学 |
研究代表者 |
小川 美香子 東京海洋大学, 学術研究院, 准教授 (60456308)
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研究分担者 |
妹尾 大 東京工業大学, 工学院, 教授 (90303346)
平野 雅章 早稲田大学, 商学学術院(経営管理研究科), 名誉教授 (00165193)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | ウェルビーイング / 食品安全文化 / 組織文化 / 中小食品製造業者 / HACCPの制度化 / 行動調査票 / Food Safety Culture / 主観的ウェルビーイング / Subjective well-being / 良かったことリスト / 経験抽出法 / Heartwarming Events / Day Reconstruction 法 / 感謝研究 / ビッグファイブ / 企業経営 / 質的研究 |
研究開始時の研究の概要 |
今後、個人の非定型な業務の生産性や、組織としての生産性を高めるために、ウェルビーイングをマネジメントすることが、企業経営において、より注目されると考えられる。そこで、本研究では、ウェルビーイング工学プロジェクトで開発した独自の手法を採用し、個人が「行動調査票」に書き込む「経験抽出法」と「感謝付箋」を用いて、特定の職場を対象にウェルビーイングに関する実験を行なう。その際、心理学分野のビッグファイブ性格特性診断を取り入れ、どのような個人の特性が、職場のコミュニティにおけるウェルビーイング向上に寄与するのかを明らかにする。
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研究成果の概要 |
本研究の前半では、データ信頼性、被験者負担等の5点から、我々が開発した「行動調査票(良かったことリスト)」を用いるデータ収集方法は、従来のウェルビーイング(WB)調査のリッカート尺度による質問票自己診断法、一日再現法等より評価が高いことを明らかにした。 後半は、COVID-19の影響で対象をオフィスから食品製造現場に移し、WBと食品安全文化(FSC)に関する研究を行った。中小事業者4社の従業者アンケートとインタビューから、「コミュニケーション」と「周囲のサポート」の連動傾向、「施設設備」の評価が低いと「リスクの軽視」が高まる傾向、FSCが良好な組織はWBも高い傾向があること等を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、我々WBE-PJが開発した「行動調査票(良かったことリスト)」を用いた測定法の有用性を明らかにした。また、WBとFSCの概念整理と、測定を目指す研究に取り組んだ。食品事業者には、科学的な安全管理システムの運用に加え、食品安全を優先する組織文化を確立・維持する取り組みが求められている。しかし、FSCの評価手法、マネジメント法、WBとの関係が不明確で、この分野での知見の蓄積が必須である。我々の研究成果は、中小食品製造業者のWBとFSCの状態と関係を明らかにした萌芽的な実証研究として学術的意義があり、現場の食品安全マネジメントに関する実務的示唆を与える可能性があり、社会的な意義がある。
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