研究課題/領域番号 |
19K01834
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07080:経営学関連
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研究機関 | 中央学院大学 (2020-2023) 神戸大学 (2019) |
研究代表者 |
上池 あつ子 中央学院大学, 商学部, 准教授 (40570578)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | グローバル・バリューチェーン / インド製薬企業 / 吸収能力 / アウトソーシング / インド製薬産業 / 新型コロナウイルス感染症 / 原薬産業 / 競争優位の構築 / 人的資源開発 / 同族所有・同族経営 / TRIPS協定 / 企業の能力 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、TRIPS協定発効後の製薬産業のGVCの再編のなか、その存在感を高めるインド製薬産業の成長をGVCという概念で捉えなおし、GVCにおいて企業が成長するための要因を明らかにすることある。聞き取り調査、年次報告書等の一時資料などに基づく文献研究、統計資料の分析から、WTOの制度改革に反応し、積極的にGVCへ参入する企業の戦略的行動を明らかにし、インド製薬企業の実像を浮き彫りにすることで、企業の戦略的行動が長期発展の要因であることを明らかにする。本研究によって、世界の知的所有権体制の改編によるGVCの再編に対応する新興企業の戦略的行動を分析し、産業発展における企業の役割を再評価する。
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研究成果の概要 |
TRIPS協定後のインド製薬産業のグローバル・バリューチェーン戦略は、グローバル・バリューチェーン参入当初はアップグレーディングを目的とする性質が強く、高い吸収能力をベースにアップグレーディングを達成してきた。そして、現在は、戦略の主眼は、アップグレーディングよりもむしろ、グローバル・バリューチェーンにおける影響力を強めることに置くように変化していることが明らかになった。特に、専業の開発製造受託企業のグローバル・バリューチェーンにおける影響力が強まっている。アップグレーディングへの努力も継続されており、吸収能力の源泉である人的資本の開発にも注力していることが分かった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
学術的意義としては、TRIPS協定を契機とした世界の知的所有権の保護体制の改変によるグローバル・バリューチェーンの再編が新興国の企業発展に及ぼす影響について分析し、グローバル・バリューチェーンに参画し、アップグレーディングすることが企業の競争戦略上有効であることを示せた点にある。また、アップグレーディングには企業の吸収能力の高さに依存することを明らかにできたことである。社会的意義としては、グローバル・バリューチェーンにおける影響力を強化することにおいて、アウトソーシング事業の潜在的可能性についても明らかにできたことにある。
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