研究課題/領域番号 |
19K01845
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07080:経営学関連
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研究機関 | 成城大学 (2021-2023) 武蔵野大学 (2019-2020) |
研究代表者 |
積田 淳史 成城大学, 社会イノベーション学部, 准教授 (10635676)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 経営学 / イノベーション / 偶然 / 幸運 / セレンディピティ / クリエイティビティ / テキスト分析 / イノベーションマネジメント / イノベーション・マネジメント / 経営資源 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、既存研究のテキスト分析・統計分析、過去事例の追加調査、新規事例調査の4つの研究手法を組み合わせて、イノベーション・マネジメントの過程にたびたび登場する「偶然(セレンディピティ)」の内容を理解するとともに、その偶然をイノベーション創出に貢献させるために求められるマネジメントについて探索し、最終的には偶然(セレンディピティ)を包含するイノベーション・マネジメントの理論を構築することを目指す。
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研究成果の概要 |
本研究の目的は、イノベーション創出過程において、「偶然」(幸運、セレンディピティなど)が果たす役割を明らかにすることであった。本研究では、イノベーション創出をトピックとする合計300以上のテキスト(論文、ビジネスケース、雑誌記事など)定性的な内容分析を実施した。分析の結果、全ての事例において、イノベーション創出過程において偶然が作用しており、時にはそれが決定的な役割を果たすことが明らかになった。偶然はしばしば、組織的・公的ではない人的ネットワークに由来し、アイデア・経営資源・正当性を関係者に与え、イノベーション創出に貢献していた。「なぜ、もたらされたか/活用できたか」が今後の研究課題である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
【学術的意義】偶然の存在は多くの研究者が肯定するが、その実質的内容を検討した研究は非常に少ない。時に決定的貢献さえする偶然を経営学に統合する方向性を示せたことは、学術的に意義のあることだと考える。
【社会的意義】非公式属人的なネットワーク由来で偶然が多く得られることは、組織内外の個人的なネットワーキングの重要性が改めて強調される。事業に直接寄与しないネットワーキングを支持することにはコストがかかるが、革新を目指す局面では、先立って投資として実施する重要性が示唆される。この事実は、特に研究開発・製品開発といった市場から遠い組織をデザインを担当する実務担当者にとって、有益なヒントになるはずである。
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