研究課題/領域番号 |
19K01857
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07080:経営学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
高橋 伸夫 東京大学, 大学院経済学研究科(経済学部), 教授 (30171507)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 創発的戦略 / ガソリン・スタンド / 重要成功要因 / 組織文化 / 日本経営品質賞 / ぬるま湯 / 交通事業者 / DX / 脱炭素 / ガソリンスタンド / テレワーク / マルチハビテーション / マルチオフィス / コロナ禍 / 見通し指数 / シミュレーション / コーホート効果 / 日本国有鉄道 / 組織プロセス / 民営化 / 企業統治 / 国鉄経営破綻 / 国鉄分割民営化 / JR東日本 / 文化変容 / 組織的プロセス / 経時的分析 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、10年~30年前の調査当時、特定の成功企業の重要成功要因だと認識されていたことが、その後どうなったのかを検証する。経営環境が変わったにもかかわらず、その後も重要成功要因であり続けて、いつの間にか、組織文化として体現化され、いまや自覚せずに実践しているケースもあるだろう。そのために、調査当時の一次資料を整理して、その後系統的あるいは散発的に集められた一次資料も加えて、データベース的に使えるようにする。当時と今の2時点間の比較で終わらせずに、その間に何があって、重要成功要因がどんな形で残ったか、あるいはいつの時点で捨てられたのかを慎重にデータで後付けする。
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研究実績の概要 |
これまで、「重要成功要因が組織文化として定着する組織的プロセスの研究」の重要な要素として事例研究を行ってきたが、その中でも成功事例として、20世紀末から激減したガソリン・スタンドの業界の中で生き残り、そこで生み出した創発的戦略を重要成功要因として組織文化の形でも定着させ、さらに脱炭素時代を迎える中でも、ガソリン車ではなくても「自動車」に対するサービスで生き残ろうとしている会社の研究を行った。その研究成果として、重要成功要因がいかにして組織文化として定着してきたのかを論文 "Emergent strategies for gas stations to survive in a carbon neutral age: The challenge of Yamahiro" にまとめ、英文査読誌 Annals of Business Administrative Science 誌に掲載された。 また、より組織文化的な特性として、組織の「ぬるま湯感」の測定をしてデータを蓄積してきたが、今回、研究成果の社会還元の一つとして、交通事業者にとって、どのような要因が成功要因になりうるのかについて、鉄道事業者向けの雑誌『JR経営情報』に、より実用的な観点から「ぬるま湯の不都合な真実」と題して、整理して解説した。 さらに、これまでの研究を基にした応用編として、日本経営品質賞の受賞企業において、どのような組織的プロセスで、重要成功要因が組織文化として定着してきたのかを一般化し、日本経営品質賞のアセッサー向けに解説した論文「JQA表彰推薦理由の変遷について」を書いて、『アセッサージャーナル』誌に発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
現在までのところ、おおむね順調に進展しているが、2023年3月末で東京大学を定年退職し、4月から東京理科大学に奉職することとなったため、研究室等の整理の必要があり、2022年度の後半はやや停滞しがちであった。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度は最終年度なので、5年間の研究成果を専門書の形でまとめたいと考えている。
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