研究課題/領域番号 |
19K01892
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07080:経営学関連
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研究機関 | 就実大学 (2021-2022) 富士大学 (2019-2020) |
研究代表者 |
堀 圭介 就実大学, 経営学部, 准教授 (80438514)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
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キーワード | 熟練 / イノベーション / 酒造業 / 技術普及 / 徒弟制度 / 技能 / 南部杜氏 |
研究開始時の研究の概要 |
伝統産業の一つである酒造業において、南部杜氏という酒造労働集団が、どのようにして高度なスキルや知識を獲得してきたのか、またこれらの獲得を促進・阻害するような要因はどのようなものであったのか。この問いを明らかにするため、本研究では昭和期から平成期までの60年以上に渡る時間軸を設定し、熟練形成に関る要因を量的・質的の両側面から分析し、その歴史的な変容過程を明らかにする。
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研究成果の概要 |
本研究は、聞き取り調査と各種資料を基に、戦前から現在までの酒造労働における熟練形成のプロセスとその特徴、さらに熟練形成に寄与する要因を明らかにすることを主たる目的とするものである。徒弟制度下における酒造労働従事者は、集団内の規範や規律に影響されるため、製造工程で各種の試行錯誤的な行動を取りにくい。その結果、科学的な知識を重視して訓練されたフルタイム雇用の従業員と、徒弟制度下で訓練された季節雇用の従業員を比較すると、前者の方が製品品質向上や工程の革新に適しているということが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
様々な先行研究において、徒弟制度やギルドが技術普及や製品品質向上に寄与したかどうかという問題が議論されてきたが、本研究では個別の事例に留まらず、特定の産業において約60年に渡る長期の時間軸を設定し、定性・定量の側面から比較分析を行った。徒弟制度下での訓練よりも通常の社員教育による訓練が品質向上の面では効果があったという事実は、今後の徒弟制度下での訓練や教育のあり方を議論する上で、一つの示唆を与えるものとなりうると考えられる。
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