研究課題/領域番号 |
19K01895
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07080:経営学関連
|
研究機関 | 専修大学 |
研究代表者 |
間嶋 崇 専修大学, 経営学部, 教授 (20352015)
|
研究分担者 |
宇田川 元一 埼玉大学, 人文社会科学研究科, 准教授 (70409481)
黒澤 壮史 日本大学, 商学部, 准教授 (10548845)
小沢 和彦 慶應義塾大学, 商学部(三田), 准教授 (30754428)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
|
キーワード | 情報セキュリティ / ナラティブ / 組織の適応課題 / ケアのロジック / センスメーキング / 組織変革 / 翻訳 / 組織論 / 組織のミクロな実践 |
研究開始時の研究の概要 |
日常業務の効率性やイノベーションへの支障、さらには新たな別のセキュリティ問題を生じさせるものとして、今日、過剰に厳しい情報セキュリティ対策が日本企業において問題になっている。本研究は、その過剰な情報セキュリティがなぜ、どのように生じるのかを組織論の観点から明らかにしていく。またそれを通じ、いかにしたら日常業務などと両立したより良い情報セキュリティが実践し得るか検討・提案していく。本研究では、先行する研究を吟味し、その上で実際に企業への調査を実施し、この問題の解明にあたる。
|
研究成果の概要 |
本研究の目的は、組織において過剰に厳格な情報セキュリティ対策がなぜ生じてしまうのか、どのようにしたら、当該組織の事業推進にとって適切な(業務の効率性や革新性とバランスの取れた)情報セキュリティ対策を講じることができるのかを明らかにすることである。そのために、本研究では、理論的な研究ならびに定性調査を実施した。その結果、過剰な情報セキリュティ対策は、適応課題の技術的課題への取り違いと、その背後にあるナラティブの相互不理解から生じており、その解決・解消には、部門間あるいは全社的な対話的関係をつくり、部門を超えて、みんなで試行錯誤の中で対策を策定することが肝要であることがわかった。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で取り上げた情報セキュリティ対策の過剰化とその解消は、組織の重大な適応課題にもかかわらず、組織論的観点からの研究が少なく、この問題の解明は、学術的にも社会的にも少なからず意義があると考える。さらに、この研究の成果は、情報セキュリティ対策の適正化のみならず、さまざまなネガティブな部門間コンフリクトの解消、あるいは組織の慣性を乗り越えた変革の実践などにも通底する重要な知見であると言える。今後ますます社会のダイバシティが進む中で、組織の問題の適応課題化、多様なナラティブの生成と対立は生じやすく、その解消は、大きな経営課題である。それゆえ、この成果は、さらに異なる課題に応用することも期待できる。
|