研究課題/領域番号 |
19K01950
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07090:商学関連
|
研究機関 | 愛知大学 |
研究代表者 |
大北 健一 愛知大学, 経営学部, 教授 (60367513)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | コーペティション戦略 / アパレル・ファッション業界 / 国際ブランドライセンシング |
研究開始時の研究の概要 |
本研究課題は,ブランドの競争優位性をめぐるグローバリゼーションや産業融合の進展,ブランドのコンセプト,ブランドイメージ,顧客ターゲット,製品ライン,販路の特性や現場の取り組み,ブランドと販路の関係性などに着目して,アパレル・ファッション業界における国際ブランドライセンシングを通じたライセンサー企業とライセンシー企業による競争と協調のコーペティション戦略を規定する要因を解明するとともに,コーペティションによるライセンス契約終了後の両企業のビジネスモデルへの影響についても検討・展望を試みる.以上の2つの研究課題に関する最終的な研究成果については,論文としてとりまとめ,海外の専門誌に投稿する.
|
研究実績の概要 |
日本のアパレル・ファッション業界において海外ラグジュアリ―ブランドに関するライセンシー企業によるブランド拡張は,主要な流通チャネルにとって取り扱い製品が充実し幅広い顧客に訴求できるため歓迎されるとともに短期的にはロイヤルティ収入に貢献する反面,中長期的にはライセンサー企業が一貫性のないブランドイメージに懸念を募らせる状況をもたらし得る.こうしたブランド拡張の試みとして,ライセンシー企業がライセンサー企業と競合するような製品群をラグジュアリ―価格で提供するケースが把握された.こうしたケースはカニバリゼーションを引き起こす要因となるため,国際ブランドライセンシング契約に影響を与える可能性が指摘され得る.他方で,ライセンシー企業によるプレミアム価格帯の製品群を通じたブランド拡張の試みは,海外ラグジュアリ―ブランドの認知度を高める効果があるとともに,海外ラグジュアリ―ブランドの大衆化を引き起こす要因になっている可能性が指摘され得る.さらに,ライセンシー企業による普及価格帯の製品群を通じたブランド拡張の試みは,海外ラグジュアリ―ブランドの認知度を一層高めるというよりも,むしろ海外ラグジュアリ―ブランドの希薄化を招く要因になっている可能性が指摘され得る.もちろんのこと,こうした海外ラグジュアリ―ブランドの大衆化や希薄化も国際ブランドライセンシング契約に影響を与える可能性が指摘され得る.研究期間の1年延長時には,こうした国際ブランドライセンシング契約に影響を与える要因について検討しながら,ライセンサー企業とライセンシー企業のコーペティション戦略についてさらなる検討を行うとともに,国際ブランドライセンシング契約をめぐる状況の変化がライセンサー企業とライセンシー企業の双方にどのような影響を及ぼしているのかについても検討してまいりたい.
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
2022年度(最終年度)までに,論文の投稿まで終えることができなかったため.
|
今後の研究の推進方策 |
(現時点での楽観的な見通しかもしれませんが)コロナ禍の影響が5/8(月)以降一段落しましたことにより,これまで事前収録型講義の内容面でのさらなる充実等に取り組んできました時間を本来計画しておりました本研究課題の遂行に充てることによって1年延長時の研究を推進してまいりたい.
|