研究課題/領域番号 |
19K01985
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07100:会計学関連
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
松浦 良行 山口大学, 大学院技術経営研究科, 教授 (70274149)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 予想PER / 特許分析 / 機械学習 / 利益予測 / 特許 / イノベーション / 株式市場 / 技術近似性 / 株価利益倍率 / アナリスト予想 / 資本市場 / 業界分類 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、① 技術集合と予想PERの関係に関する分析、②技術集合に基づく企業グルーピングと将来利益成長の関係に関する分析、③特許企業グルーピングと予想PERの将来利益予測精度の関係に関する分析の三つから構成される。①では、既存業界内における技術集合の変化とPERの分散の関係にかかる長期的変化について分析することを目指す。②では、同質的な技術集合を有する企業グループの将来利益成長の近似性について検討する。③では、同一技術グループ企業の予想PERの分散を分析しグループ内での予想PERの分散が大きくなるか、そして技術集合の多様性のうちどういった側面が予測精度に影響を与えるのかを明らかにする。
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研究成果の概要 |
本研究は、企業の将来的な事業構成を技術的に規定すると考えられる特許情報が、企業の長期的な価値獲得能力に関して証券アナリストが提供する代表的予測尺度の一つである予想PER(株価利益倍率)にどのように織り込まれているかを分析することを目的とした。 通常証券アナリストの専門性は業界ごとに分化していることに着想を得て、国際特許分類などを基準として企業の技術集合の共通性や独自性を表現し、業界の平均的な技術集合からの乖離が大きいほど、アナリストの提供する予想PERから導かれる収益性の予測誤差が大きくなるかを検討した。結果として、弱度ではあるがこの関係性の存在は確認された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
企業の戦略行動の株価や企業業績に与える影響を実証的に分析する場合、それらに対して九通に影響を与える要因として業種を統制変数に加えることが一般的であった。 本研究は、業種に加え技術的近似性も統制変数を加えることが頑健な実証につながるかを検討した点に学術的意義がある。 また、企業の持続的価値創造における知的資産の重要性がますます認識され、上場企業は知財活用の方針を開示することが求められている。 本研究は、証券アナリストが特許の定量的情報だけではその将来的な影響を適切に評価できない可能性を示唆し、戦略等の定性的情報提供の妥当性を補強するという意味で、社会的意義を有している。
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