研究課題/領域番号 |
19K01997
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07100:会計学関連
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研究機関 | 早稲田大学 (2020-2023) 武蔵大学 (2019) |
研究代表者 |
目時 壮浩 早稲田大学, 商学学術院(会計研究科), 教授 (90548851)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 管理会計 / 行政評価 / 公会計 / パフォーマンス情報の利用 / 業績管理 / 管理会計能力 / 行政経営 / 行政コスト / 業績管理システム / 業績指標 / 行政組織 / 業績指標のデザインと利用 / 行政組織のパフォーマンス |
研究開始時の研究の概要 |
わが国行政組織のパフォーマンス向上を目的として行政評価とよばれる業績管理システム(PMS)が約8割の自治体に導入されている。海外の研究では,行政組織におけるPMSが組織のイノベーションを加速させることや,パブリックサービスモチベーションを高めることが明らかにされているが,わが国では,多額の税金を投入しているにもかかわらず,その中止や廃止を検討する組織が増加傾向にある。本研究ではわが国におけるPMSの有効性を高めるための知見を蓄積すべく,管理会計能力という概念に着目しつつ研究を行う。調査は約900団体の行政組織への質問票調査と,観察やインタビューを併用する混合研究法を用いる。
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研究実績の概要 |
本研究課題は,行政組織において行われている行政評価や政策評価をはじめとする業績管理システムの効果的活用に向けて,その活用を促す管理会計能力を明らかにしようとするものである。最終年度においては,近年内部管理目的での活用に関心が向けられている公会計情報に焦点を当て,行政評価における公会計情報の活用が,①財務的な改善に与える影響,②業務改善(事業やアウトソーシングの見直しなど)に与える影響,③組織学習に与える影響について検討した。 これらの事項を検討するために,質問票調査を実施するとともに行政評価情報の収集を行った。まず,質問票については,全国の市(792団体)および東京特別区(23団体)を対象として,2023年の10月から11月にかけて実施した(調査票名:地方自治体における公会計情報の利活用等に関するアンケート調査)。本調査は,財政担当部門のみならず,財政以外の部門に対しても送付した。これは,行政経営の改善を図るためには,財政部門のみならず,事業や施設を所管する部門や,政策の企画・立案を担当する部門において活用されることが重要と考えたためである。本調査の有効回答は,財政担当部門のそれは51.5%,財政以外の担当部門のそれは40.2%であった。 また,行政評価データについては,全国の市(792団体)および東京特別区(23団体)の団体ホームページに公表されている行政評価情報を取得し,Pythonを用いてテキストデータの定量化を行い,上記質問票調査のデータと紐づけを行った。 現在,分析結果の最終確認を行っている段階ではあるが,行政評価において公会計情報を用いた分析・検討が行われることで,行財政の改善や,事業の計画・実施に関する新たなアイデアの創出が図られる可能性が示唆された。 質問票調査の結果および当該分析の結果については,報告書および論文として近日中に公表する予定である。
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