研究課題/領域番号 |
19K02028
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07100:会計学関連
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研究機関 | 関西大学 |
研究代表者 |
水野 一郎 関西大学, 商学部, 教授 (70174034)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 人本主義管理会計 / 日本的経営 / 付加価値会計 / 生産性運動 / ハイアール / CSV / 渋沢栄一 / 論語と算盤 / さくら住宅 / 東海バネ工業 / SDGs / 自主経営体 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、申請者がこれまでの研究で残された課題の究明とこれらの研究をさらに深化、発展させようとするものである。現在、大企業だけではなく中堅、中小企業においても「人を大切にする経営」が注目され、人間尊重と家族主義に基づく人本主義経営は、一部ではあるが定着して展開されている。また日本だけではなく、中国でも経済格差の拡大に伴って人間尊重や労使が一体となりうる経営共同体理念に強い関心も寄せられている。 人本主義経営は普遍性を持っているが、国によって多様性もある。本研究は、日本と中国の人本主義企業を比較研究し、人本主義管理会計の構想を提案し、確立させるための理論的・実証的基礎を提示することである。
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研究成果の概要 |
本研究の目的は、日本と中国の人本主義企業を比較研究し、人間尊重と家族主義に基づく人本主義管理会計の構想を提案し、確立させるための基礎を提示することであった。本研究の成果の概要は、①人間尊重と家族主義に基づく人本主義とその背景にある日本的経営についての先行研究を整理し、現代の人本主義経営のあり方についての考察を深めることができたこと、②中国の人本主義企業の調査研究としてハイアールの経営についてハイアールのZZJYT組織の具体的な事例を紹介し、解明することができたこと、③日本国内の人間尊重と家族主義に基づく人本主義経営を進めている企業のインタビューを含む調査研究を実施できたこと、である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
人本主義経営と付加価値会計の研究は、企業経営において人的資源の重要性や確保が要請されている中できわめて深い学術的意義がある。付加価値会計の最大の特徴は、人件費を単なる原価・費用とはみなさずに付加価値から分配される労働成果と考えるため、高付加価値と生産性向上のために労使が一体となりうるところにある。同時に日本は高齢化と生産年齢人口の減少にとどまらず、人口全体が減少する社会に突入していることを踏まえれば、人的資源を高く評価し、掛け替えのない資産と位置づける本研究は、社会的に重要な意義がある。このことは、日本に続いて高齢化と人口減少が始まった中国でも同様な学術的・社会的意義を有している。
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