研究課題/領域番号 |
19K02038
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08010:社会学関連
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
福田 友子 千葉大学, 大学院国際学術研究院, 准教授 (40584850)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 社会学 / 移民研究 / 中古車 / 中古部品 / 南アジア / パキスタン / アフガニスタン / スリランカ / ハラール食品 / 南太平洋 / ニュージーランド / ディアスポラ / 移民 |
研究開始時の研究の概要 |
研究計画の1年目は,研究代表者と海外の研究協力者の間で,日本もしくはニュージーランドで研究打ち合わせ,および現地調査を行う.2年目は,研究代表者が南太平洋で中古車・中古部品貿易業/ハラール食品産業に関する調査を行う.3年目は,研究代表者が南アジアから適当な調査地を選んで,中古車・中古部品貿易業/ハラール食品産業に関する現地調査を実施する.調査地の選定は,2年目までの調査結果を元に,関連が高いと思われる地点に決める.4年目は,研究代表者と研究協力者の間で,研究成果の公表準備のため,日本もしくはニュージーランドで最終的な研究打ち合わせを行う.必要であれば追加の調査も行う.
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研究実績の概要 |
5年目(2024年度)は、海外での学会発表・現地調査を2件実施した。またオンラインでの国際学会発表が1件、海外開催の国内学会発表(共同研究者が登壇)が1件あった。その他に国内で研究集会、オンラインワークショップ、シンポジウムでの講演を計3件実施した。また国内現地調査を多数実施したほか、オンラインや対面の学会、研究会、シンポジウムに参加した。 2024年度に取り組んだテーマは以下の通りである。第1に、オーストラリアのメルボルンで開催された国際学会に対面参加し、研究報告をした。併せて現地調査を行った。ニュージーランドのオークランドと同じ、南太平洋の大都市という位置づけで予備的調査を行ったものであったが、在豪ムスリム・コミュニティの宗教実践やハラール食品産業の一部を観察した結果、両者の相違点が複数確認された。第2に、トルコのイスタンブールで開催された国際学会に対面参加し、研究報告をした。併せて現地調査を行った。国内調査の協力者とつながりのある難民的背景のある人々と出会う機会もあり、問題の構造を立体的に把握することができた。このテーマの調査は、外部機関の事業とも連動している。第3に、オンライン開催された国際学会に参加し、研究報告をした。在日ムスリムの宗教実践について、他の事例と比較検討するとともに、他の研究者と意見交換する機会を得た。第4に、国内における南・西南アジア系移民に関する調査である。千葉県内の調査地(千葉、山武、四街道、市川等)を複数回訪問した他、東京、埼玉、大阪で現地調査した。このテーマの調査は、本務校の共同研究組織の活動や教育実践、外部機関の受託研究とも連動している。またJICAとの研究協力も継続している。なお、外国につながる高校生のための就職支援という新たな課題設定を追加したところ、これまで見過ごしてきた問題が次々と確認され、今後の研究課題が明らかになった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
国内の現地調査を多数実施できたこと、および海外現地調査をオーストラリアとトルコの2か国で実施できたことから、研究は順調に進展していると言える。また本務校の共同研究組織の活動に加えて、外部機関の受託研究も始まった。他の共同研究チームやJICAとの研究協力も継続しており、本研究課題の進捗も加速した。特にオーストラリアのメルボルンで予備的調査を実施できたことは重要な成果であった。在豪ムスリム・コミュニティの宗教実践やハラール食品産業の一部を観察した結果、ニュージーランドのオークランド調査とは異なる知見を得た。本格的な調査を実施するには、さらなる準備が必要だが、新たな研究課題へとつながるような事象が確認できた。
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今後の研究の推進方策 |
当初の研究計画では、1年目(2019年度)にニュージーランド現地調査、2年目(2020年度)に南太平洋のいずれかで現地調査、3年目に南アジアのいずれかで現地調査、4年目に追加調査と研究総括を予定していた。しかしながら、2年目に新型コロナウィルス感染拡大があり、以降、海外現地調査が実施できず、結果的に研究予定期間を延長したところである。5年目(2024年度)は、ようやく2年目に予定していた南太平洋(オーストラリア)での現地調査が実現できた。6年目(2025年度)は、南アジアのいずれかで現地調査を実施したいと考えている。また研究総括に向けて、論文執筆に取り組む。
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