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障害女性の生きづらさの実態と解消方策の検討―制度の実効性に関する東アジア比較―

研究課題

研究課題/領域番号 19K02047
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分08010:社会学関連
研究機関成城大学 (2023)
福山市立大学 (2019-2022)

研究代表者

後藤 悠里  成城大学, 社会イノベーション学部, 准教授 (70750199)

研究分担者 土屋 葉  愛知大学, 文学部, 教授 (60339538)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
キーワード障害者権利条約 / 総括所見 / 香港 / 韓国 / 障害者差別解消法 / 東アジア / 障害女性 / 性暴力 / 外国人家事労働者 / 生きづらさ / 政策提言
研究開始時の研究の概要

本研究の目的は、障害女性の生きづらさを解消させる制度の効果を探索的に明らかにするとともに、日本の障害女性の生きづらさに対する解消方策を示すことである。そのために、障害女性の生きづらさに影響を与え、かつ日本でも導入される可能性のある制度を持つ韓国・香港において、障害女性への半構造化面接を行い、1. 障害女性の生きづらさの実態、2. 障害女性の生きづらさの解消に制度が与えた効果について明らかにする。その上で、3. 得られた結果を日本の障害女性の事例に当てはめ検討し、解消方策を示す。

研究実績の概要

今年度は、香港および韓国における障害女性の置かれた状況を明らかにすることを目的として、国連による審査をめぐって提出された文書16本を分析した。これらの文書の中には、政府や障害者団体が提出した文書が含まれており、香港および韓国の現状を幅広く、また、多角的な視点から明らかにすることができると考えられるためである。
香港については、障害女性は暴力の被害を受けていたり、性に関するニーズを無視されがちであったりする。また、施設へのアクセシビリティの欠如や意思決定場面への関与の不十分さが障害者団体の報告書において言及されている。また、データの不足により障害女性の現状が把握できないことが、問題が改善しない根本原因であることも示唆された。さらに、分析の結果として、香港政府が複合差別への認識を欠いていることも述べた。
韓国については、障害者団体の報告書が以下の点を述べている。障害女性が暴力の被害を受けていること、既存の法律に限界があること、予算が不足していること、暴力の蔓延と調査の不十分さ、低賃金などである。また、香港と異なる韓国独自の点として、強制不妊手術が続けられていることが挙げられていた。
申請者らが行った日本における調査でも、障害女性への性暴力が深刻な状況にあることが示されている。つまり、障害女性の困難については、香港、韓国、日本において共通点が存在することが明らかになった。本研究の目的は、日本との比較であり、この点は研究プロジェクト全体の一つの知見である。
また、香港および韓国の状況に詳しい専門家に調査の依頼を進めるとともに、アンケート調査の設計を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

国連による審査をめぐって提出された文書の分析を通じて、香港および韓国の現状を明らかにすることができた。

今後の研究の推進方策

今年度に行った現状の把握を踏まえて、今後は、補助的なインタビュー調査を行うとともに、アンケート調査を通じて、政策の評価を行う。

報告書

(5件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 2019 実施状況報告書
  • 研究成果

    (19件)

すべて 2024 2023 2022 2021 2020 2019 その他

すべて 雑誌論文 (7件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (7件) (うち国際学会 2件、 招待講演 2件) 図書 (4件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] 香港・韓国の障害女性はどのような困難に直面しているのか--国連・障害者権利条約に関連して提出された文書の分析から2024

    • 著者名/発表者名
      後藤悠里
    • 雑誌名

      成城大学社会イノベーション研究

      巻: 19(1) ページ: 31-49

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 親の愛をけっ飛ばす/親であることをけっ飛ばす――障害のある人と家族をめぐる経験2024

    • 著者名/発表者名
      土屋葉
    • 雑誌名

      障害学研究

      巻: 20 ページ: 266-283

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 障害のある子供を育てる/障害のある親が育てる2023

    • 著者名/発表者名
      土屋葉
    • 雑誌名

      家族社会学事典

      巻: - ページ: 404-405

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 私たちのケアは、あなた一人が背負うには重すぎる:ケアを必要とする親と子どもが、それぞれ生きていくことについて2022

    • 著者名/発表者名
      土屋葉
    • 雑誌名

      現代思想

      巻: 50巻14号 ページ: 127-137

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [雑誌論文] エイブリズムに対抗する実践ーー香港障害者差別禁止条例制定過程を対象として2022

    • 著者名/発表者名
      後藤悠里
    • 雑誌名

      成城大学社会イノベーション研究

      巻: 17 ページ: 103-114

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 「平成30年7月豪雨」における障害者の被災実態に関する調査および提言2020

    • 著者名/発表者名
      後藤悠里・川島聡・原田新・池谷航介
    • 雑誌名

      生協総研賞・第16回助成事業研究論文集

      巻: - ページ: 101-116

    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 麦倉泰子,2019,書評『施設とは何か:ライフストーリーから読み解く障害とケア』2019

    • 著者名/発表者名
      土屋葉
    • 雑誌名

      社会福祉学

      巻: 60(4) ページ: 106-109

    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書
  • [学会発表] Family, Care, and Independent Living: A Study of Gender Perspective2022

    • 著者名/発表者名
      土屋葉
    • 学会等名
      障害学国際セミナー 2022
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] Difficultes des femmes en situation de handicap au Japon et mouvement sociaux2022

    • 著者名/発表者名
      土屋葉
    • 学会等名
      Perspectives franco-japonaises sur le handicap: Politiques et participation sociale
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • 国際学会 / 招待講演
  • [学会発表] 障害者運動内における障害女性の経験する生きづらさとその要因2021

    • 著者名/発表者名
      後藤悠里
    • 学会等名
      オンライン公開研究発表会「障害のある女性と『差別』/『生きづらさ』をめぐって」
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
  • [学会発表] 調査研究の概要および対象者プロフィールについて2021

    • 著者名/発表者名
      土屋葉
    • 学会等名
      オンライン公開研究発表会「障害のある女性と『差別』/『生きづらさ』をめぐって」
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
  • [学会発表] 視覚障害のある女性の「生きづらさ」:三療業におけるハラスメント被害経験を中心に2021

    • 著者名/発表者名
      土屋葉
    • 学会等名
      オンライン公開研究発表会「障害のある女性と『差別』/『生きづらさ』をめぐって」
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
  • [学会発表] Research on the Difficulties of Women with a Mental Illness and the Role of Self-help Groups2019

    • 著者名/発表者名
      Yuri Goto, You Tsuchiya, Naoko Kawaguchi
    • 学会等名
      The 9th East Asia Disability Studies Forum
    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] 災害時の障害者のヴァルネラビリティを高める社会的要因の検討―西日本豪雨の事例―2019

    • 著者名/発表者名
      後藤悠里・川島聡・原田新・池谷航介
    • 学会等名
      障害学会第16回大会
    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書
  • [図書] 障害があり女性であること: 生活史からみる生きづらさ2023

    • 著者名/発表者名
      土屋葉・伊藤葉子・臼井久美子・河口尚子・小森淳子・後藤悠里・瀬山紀子・時岡新・渡辺克典
    • 総ページ数
      326
    • 出版者
      現代書館
    • ISBN
      9784768435984
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [図書] マイノリティ問題から考える社会学(担当部分「第2章 障害者とともに生きる」pp.39-58)2021

    • 著者名/発表者名
      西原和久・杉本学編(後藤悠里)
    • 総ページ数
      340
    • 出版者
      有斐閣
    • ISBN
      9784641174634
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
  • [図書] 社会福祉と社会保障(第5版)(担当部分「生活と福祉」pp.243-256)2021

    • 著者名/発表者名
      増田雅暢・島田美喜・平野かよ子ほか編(土屋葉)
    • 総ページ数
      278
    • 出版者
      メディカ出版
    • ISBN
      9784840472111
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
  • [図書] 往き還り繋ぐ:障害者運動 於&発 福島の50年2019

    • 著者名/発表者名
      青木千帆子、瀬山紀子、立岩真也、田中恵美子、土屋葉
    • 総ページ数
      396
    • 出版者
      生活書院
    • ISBN
      9784865001044
    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書
  • [備考] 香港平等機会委員会講演会と香港の今

    • URL

      http://jsds-org.sakura.ne.jp/category/%e5%9b%bd%e9%9a%9b%e5%a7%94%e5%93%a1%e4%bc%9a%e3%82%a8%e3%83%83%e3%82%bb%e3%82%a4/

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2019-04-18   更新日: 2024-12-25  

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