研究課題/領域番号 |
19K02048
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08010:社会学関連
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研究機関 | 関西大学 |
研究代表者 |
内田 龍史 関西大学, 社会学部, 教授 (60515394)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 部落問題 / 部落差別 / アイデンティティ / マイノリティ / 生活史 |
研究開始時の研究の概要 |
同和問題解決のための特別対策としての特別措置法が2002年に期限切れを迎え、「部落民」としての肯定的な社会的アイデンティティを形成するための制度的な支えが縮小・解体傾向にあるなか、インターネットなどの情報技術の進展に伴い、部落出身者などのマイノリティに対する身元暴き・アウティングといった差別行為がより容易に拡散される時代となっている。本研究は、それでもなお「部落民」としての肯定的なアイデンティティが形成されていく過程を、主に被差別部落出身の若者への生活史聞き取り調査を実施することで明らかにし、さらにはそれを可能にする要因群を析出する。
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研究成果の概要 |
主な研究成果としては、被差別部落出身であることを卑下することなく、肯定的なアイデンティティを形成する営みが連綿と続いており、その営みのもとで肯定的なアイデンティティ形成に至った被差別部落出身あるいはそこに居住する若者たちが存在することが確認できた。その要因として、家族・部落解放子ども会・学校などにおいて、部落差別の不当性を学ぶとともに、被差別部落出身であることを卑下する必要がないことを学ぶ機会が提供されていること、さらには青年部活動などの地域を越えた部落解放運動のネットワークにより、肯定的なアイデンティティ形成に至るプロセスを確認することができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、「部落民」としての肯定的なアイデンティティが形成されていく過程を、主に被差別部落出身の若者への生活史聞き取り調査を実施することで明らかにし、さらにはそれを可能にする要因群を析出することを目的としていた。「日本社会」における典型的なマイノリティである「部落民」を事例とした本研究は、さまざまな差別事象が生起している現代社会において、多様なマイノリティの人びとが、肯定的な社会的アイデンティティを形成していくための戦略や社会運動、さらにはマイノリティ政策や差別撤廃のための公教育のあり方などについて、大きな示唆を与えると考えられる。
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