研究課題/領域番号 |
19K02086
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08010:社会学関連
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研究機関 | 学習院大学 |
研究代表者 |
遠藤 薫 学習院大学, 法学部, 教授 (70252054)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | 地政学的転換 / 水運 / 水産業 / 養蚕業 / 人口問題 / 野生動物 / 飼育動物 / 東日本大震災 / 三陸地域 / 産業史 / 高齢化 / 地域活性化 / てんでんこの倫理 / 復興 / 共同体 / 震災復興 / 社会関係資本 / 地域再生 / 生活史 / 地場産業 |
研究開始時の研究の概要 |
東日本大震災以来、東日本大震災とその復興を考えるには、環境学、気候学、農林業に関する研究、歴史学などの成果と、社会の構造変動とを連動させて考えることの重要性を痛感した。こうした学際的研究は、世界の持続可能性に関する関心の高まりを背景に、社会学以外の多くの分野で現在進められているものである。重層的関係をふまえた社会のダイナミズムの解明により、被災地の復興に資するとともに、新たな社会学を開くことを目指す。
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研究実績の概要 |
被災地域の個別自治体について、地政学的および産業史的調査を行った。被災地域は、歴史上、繰り返し、水害や津波の害に遭ってきたが、そのことは、この地域が、〈水〉の利用とともに生きてきたことと表裏の関係にある。現代にくらべて、川を用いた水運、海を移動する海運が大きな力を持っていた時代、東北地域は、関西地域とは相対的に独立した産業空間をもっていたが、同時に、今日から考えると意外なほど、相互の交流もあったと考えられる。 とくに重要だったのは、水産業、水運業、養蚕業であるが、その衰退とともに、「閉ざされた貧しい地域」のイメージが強まり、限界集落化の危機が囁かれている。 東日本大震災からの復興を考えるにあたっては、この悪循環を断ち切り、地政学的転換によって、新たな可能性を切り開く必要がある。 この視座から、(1)東北大震災被災地域における地方政権の歴史的探究、(2)東北大震災被災地域と他地域との交通、東北大震災被災地域の産業史、(4)歴史と現在との関係、(5)現代における東日本大震災および被災地の語られ方(テレビドキュメンタリーを中心に)、(6)東北大震災被災地域における人口縮小および高齢化の諸問題とその解決、(7)東北大震災被災地域における野生動物および飼育動物と人間との関係、などを分析・解明することにより、東北大震災被災地域のレジリエントな今後について、長期的ビジョンを構想する取り組みを行っている。 このような取り組みにおいては、特定の学問分野に留まらない「総合知」が必要とされるが、その適用にあたって基盤となるELSについても配慮する。I
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究課題の開始とともに、コロナ禍に見舞われ、現地でのフィールドワークが大幅に遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
遅れを取り戻し、当初の計画より、文献調査や、質問紙調査の重みが大きくなるが、それをメリットに変えて、成果につなげたいと考えている。
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