研究課題/領域番号 |
19K02087
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08010:社会学関連
|
研究機関 | 武蔵大学 |
研究代表者 |
中西 祐子 武蔵大学, 社会学部, 教授 (90282904)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | 国際移住 / ジェンダー / 家族 / 教育 / ソーシャルキャピタル / アメリカ / エスニック・コミュニティ / 日本語教育 / 日系ネットワーク / ネットワーク / エスニシティ / 日系女性移民 / ソーシャル・キャピタル / エスニック・ネットワーク / トランスナショナル |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は戦後日本からアメリカへ移住した女性たちが、国際結婚、自身と異なる国籍を持つ子どもたちの子育て、母国の親たちの国際介護等を通じて、トランスナショナルで新たな「家族」をどのように解釈し、実践しているかを考察する。彼女たちは「母」としてどのように自身の母語・文化を教え、「娘」として母国に残した老親の世話にに携わるのか。本研究ではサンフランシスコ・ベイエリアを中心に①移住女性へのインタビュー調査、②日本語学校フィールドワークと関係者へのインタビュー調査、③アメリカ国内移民調査の分析を通じて、グローバル時代の新たな「家族」像の構築過程を明らかにする。
|
研究実績の概要 |
2022年度は以下の活動を行った。 (1)2022年8月にアメリカ社会学会第117回大会(米国カリフォルニア州ロサンゼルス)に参加した。学会期間中は移民研究、ジェンダー研究、教育社会学に関する部会に参加して、アメリカ社会学会における最新の社会学理論と調査結果について情報収集するとともに、大会に参加した他大学関係者との研究交流を行った。(2)ロサンゼルス市内のJapanese American National Museum(全米日系博物館)および同博物館が隣接するロサンゼルスJapan Townを訪問し、米国内の日系人社会の歴史資料を閲覧・収集した。(3)アメリカ社会学会参加後、UCバークレー校の大学図書館で戦後移住者を含む日系アメリカ人、アジア系アメリカ人に関する書籍・資料収集を行った。(4)次の研究発表を行った:①米国移住女性の相互扶助NPO法人ひまわり会の主催セミナー講師に招待され、「ソーシャル・キャピタルとしてのエスニック・ネットワーク:戦後日本からアメリカに移住した女性たちを事例に」の講演を行った(2022年6月:Zoom開催)、②武蔵社会学会2022年度大会にて「ソーシャル・キャピタルとしてのエスニック・ネットワーク:戦後日本からアメリカ移住した女性たちの事例から」の報告を行った(同年7月)。(5)次の討論者として招聘された:東京大学社会科学研究所主催セミナー「MERITOCRACY TRAP: HOW HIGH-STAKES ADMISSIONS PROCESS EXACERBATES THE GENDER DIFFERENCE IN EDUCATIONAL TRAJECTORIES IN JAPAN」(2023年1月)。(6)次の解説論文を執筆した:「近代家族とジェンダー」(友枝敏雄・浜日出夫・山田真茂留編『社会学の力(改訂版)』有斐閣,pp.88-91)。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
アメリカ国内における新型コロナウィルス流行は、前年度までと比べると収まっていたものの、アメリカ社会学会に合わせて国外出張をした当時、学会会場は建物に入るたびに、ワクチン接種3回の証明提示が義務づけられているような時期であった。フィールド先でも公共交通機関や店舗内でのマスク着用が推奨されていたため、直接対面して新たにインタビュー調査等を実施することは控え、現地での資料収集に勤めた。 秋以降、フィールド先の日常生活はかなりコロナ以前の状態に回復したとも聞いていたが、日本再入国時の新型コロナ検疫措置が続き、研究代表者自身が帰国時に再入国不能となるリスクが継続していたため、再渡米は実施しなかった。 2022年度までに遅れている調査については、2023年度に実施する現地への出張あるいは、zoom等の遠隔会議ツールなどを活用して計画の遅れを取り戻す予定である。
|
今後の研究の推進方策 |
長期休暇を活用して渡米し、アメリカでの日系機関での調査や移住者個人へのインタビュー調査や資料収集を実施する。また、日本からのzoomインタビューや、Googleフォームなどを利用したインターネット上での調査も積極的に実施する。過去のインタビューや、これまで収集した資料の分析・再分析、アメリカ移民統計データの二次的分析なども並行して行う。
|