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成人期障害者におけるQOLの規定要因―親の高齢期から「親亡き後」への移行プロセス

研究課題

研究課題/領域番号 19K02089
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分08010:社会学関連
研究機関佛教大学

研究代表者

田中 智子  佛教大学, 社会福祉学部, 教授 (60413415)

研究分担者 藤原 里佐  北星学園大学短期大学部, 短期大学部, 教授 (80341684)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2024-03-31
研究課題ステータス 完了 (2023年度)
配分額 *注記
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
キーワード障害者家族 / ケア役割 / 高齢期 / 親亡き後 / ケアの移行 / 親亡き後問題 / 社会的支援 / ケア / 高齢化 / ライフサイクル
研究開始時の研究の概要

本研究は親の高齢期から「親亡き後」にかけて家族によるケア役割が縮小化するのに伴う障害当事者のQOLの変化とその規定要因を明らかにする。また、親から社会へのケアの移行に際して、双方にどのような課題があるのかを検討する。これらを通じて、本人のQOLを低下させずに、親から社会へのスムーズなケアの移行についての方策を検討。そこで本研究では、日本におけるケアの移行に関する実態を量的に把握するためのアンケート調査と、より詳細な情報を得るためのインタビュー調査を予定している。その後、社会的要因との関連を明らかにするために、ケアする家族への支援が法的に整備されているイギリスとの比較研究を行う予定である。

研究成果の概要

本研究においては、生涯にわたりケアが必要とされる知的障害者の第一ケアラーとしての役割を果たしてきた親からどのように社会にケア役割を移行するのかということについて、知的障害当事者、家族、支援者という三者の視点からの考察を行なった。
その結果、親から社会へケアを移行するという形ではなく、親の担ってきたケア役割に社会的ケアを重ねるという形での移行を考えていくことが重要であることが明らかになった。具体的には、親がケアチームの一員として参画する機会の保障、ケア内容の継承と共に、高齢期までケアラー役割をになってきた親の生活や意識へ着目する必要がある。
また、韓国との比較を行い、日本の現状への示唆を得た。

研究成果の学術的意義や社会的意義

これまでは、障害者家族におけるケアの移行に関しては、「親亡き後」という言葉に象徴されるように、親の関与に関しては、全面的なものかまったくないものかという二者択一的なものと理解されてきた。それを本研究では、「親亡き後」の手前にある親の向老期・高齢期というライフステージを可視化させたことに社会的意義があると考えている。
また、「親亡き後」をめぐる先行研究においては、障害当事者、家族、支援者それぞれの立場における意識を明らかにしたものはあったが、三者の異同を考察したものは見当たらず、その点においても学術的意義があると考えられる。

報告書

(6件)
  • 2023 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 2019 実施状況報告書
  • 研究成果

    (21件)

すべて 2024 2023 2022 2021 2020 2019

すべて 雑誌論文 (8件) 学会発表 (4件) (うち招待講演 1件) 図書 (9件)

  • [雑誌論文] 障害児ケアの家族依存-母親役割の多面化と長期化2023

    • 著者名/発表者名
      藤原里佐
    • 雑誌名

      社会保障研究

      巻: VOL.8 №1 ページ: 17-30

    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [雑誌論文] 知的障害者家族におけるケアの長期化と生活リスク2023

    • 著者名/発表者名
      田中智子
    • 雑誌名

      民医連医療

      巻: No.606 ページ: 52-53

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [雑誌論文] コロナ禍における障害者・家族の経験2022

    • 著者名/発表者名
      田中智子
    • 雑誌名

      障害者問題研究

      巻: 50巻3号 ページ: 76-79

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 新自由主義による保育制度改革は何をもたらすか2022

    • 著者名/発表者名
      平松知子・田中智子・蓑輪明子・水野恵子・杉山隆一
    • 雑誌名

      季刊保育問題研究

      巻: 313号 ページ: 142-180

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 無年金障害者における生活問題-生活実態調査を通じて2020

    • 著者名/発表者名
      無年金障害者の会・田中智子
    • 雑誌名

      障害者問題研究

      巻: 48-3 ページ: 206-211

    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 障害者のいる世帯の貧困の特質と社会的支援の課題2019

    • 著者名/発表者名
      田中智子
    • 雑誌名

      社会福祉研究

      巻: 134 ページ: 57-64

    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 保育の無償化によって子育ての社会かは進むのか―子育て世代における無償化の問題点2019

    • 著者名/発表者名
      田中智子
    • 雑誌名

      ひろば:京都の保育

      巻: 200 ページ: 11-14

    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 発達障害児者家族への支援2019

    • 著者名/発表者名
      藤原里佐
    • 雑誌名

      ソーシャルワーク研究

      巻: 44の4 ページ: 17-24

    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書
  • [学会発表] 障害者家族における高齢化に伴う生活問題― 障害者家族・職員への量的調査による考察 ―2023

    • 著者名/発表者名
      田中智子,藤原里佐
    • 学会等名
      日本社会福祉学会第71回秋季大会
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [学会発表] 障害者家族における高齢化に伴う生活問題― 障害者家族・職員への聞き取り調査による考察 ―2023

    • 著者名/発表者名
      藤原里佐,田中智子
    • 学会等名
      日本社会福祉学会第71回秋季大会
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [学会発表] 成人期知的障害者をケアする家族の臨界2019

    • 著者名/発表者名
      田中智子
    • 学会等名
      日本小児神経学会
    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] これからの親支援とは-「障害受容論」を超えて新たな視座を検討する2019

    • 著者名/発表者名
      藤原里佐
    • 学会等名
      日本発達障害学会第54回研究大会
    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書
  • [図書] ジェンダー事典2024

    • 著者名/発表者名
      ジェンダー事典編集委員会編(担当箇所「ノーマライゼーション」310-311)
    • 総ページ数
      769
    • 出版者
      丸善出版
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [図書] ケアという地平 介護と社会保障法・労働法 (龍谷大学社会科学研究所叢書 第146号)2024

    • 著者名/発表者名
      武井寛・嶋田佳広編著(担当箇所「障害者家族におけるケア責任-障害のある子どもの子殺し事件の裁判資料の分析を通じて」)
    • 総ページ数
      392
    • 出版者
      日本評論社
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [図書] 障害者家族の老いを生きる支える2023

    • 著者名/発表者名
      藤原里佐、田中智子、社会福祉法人ゆたか福祉会
    • 総ページ数
      240
    • 出版者
      クリエイツかもがわ
    • ISBN
      486342356X
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [図書] これからの障害心理学 担当箇所「障害×貧困」2023

    • 著者名/発表者名
      中島由宇・沖潮満里子・広津侑実子編
    • 総ページ数
      315
    • 出版者
      有斐閣
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [図書] 子ども白書 担当箇所「障害のある子どもの母親の就労とケア」2022

    • 著者名/発表者名
      日本子どもを守る会編
    • 総ページ数
      315
    • 出版者
      かもがわ出版
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [図書] 障害者家族の老いる権利2021

    • 著者名/発表者名
      田中智子
    • 総ページ数
      150
    • 出版者
      全国障害者問題研究会出版部
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [図書] 落合恵美子編著「どうする日本の家族政策」      分担執筆 12章  知的障害者のケアにみる家族依存-いつまでどこまで親役割か2021

    • 著者名/発表者名
      藤原里佐
    • 出版者
      ミネルヴァ書房
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [図書] 知的障害者家族の貧困2020

    • 著者名/発表者名
      田中 智子
    • 総ページ数
      166
    • 出版者
      法律文化社
    • ISBN
      9784589040664
    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書
  • [図書] 新・現代障害者福祉論2019

    • 著者名/発表者名
      鈴木 勉、田中 智子、塩見 洋介、伊藤 成康、青木 一博、丸山 啓史、近藤 すみ子、井上 美樹、平野 美佐子、大田 哲嗣
    • 総ページ数
      214
    • 出版者
      法律文化社
    • ISBN
      9784589040336
    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書

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公開日: 2019-04-18   更新日: 2025-01-30  

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