研究課題/領域番号 |
19K02091
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08010:社会学関連
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研究機関 | 徳島大学 (2020-2023) 立命館大学 (2019) |
研究代表者 |
渡辺 克典 徳島大学, 大学院社会産業理工学研究部(社会総合科学域), 准教授 (60509181)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 組織間ネットワーク / 当事者運動 / 障害者差別 |
研究開始時の研究の概要 |
日本において障害者差別・外国人差別・部落差別に関する法制度が再編されつつある。国際人権条約や平等法をめぐる先行研究では、人種差別・女性差別・障害差別といった多様な差別現象への法整備や介入をめぐって差別の交差性(intersectionality)にもとづく社会運動組織による組織的な活動や戦略的な相互作用が提起されている。本研究課題では、障害者運動組織と差別をめぐる組織間のネットワーク形成構造に着目し、法制度の社会過程と政治過程の研究をおこなう。
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研究実績の概要 |
近年、社会は複雑化し、差別や虐待をめぐる課題も多様化している。本研究課題は、障害者差別、外国人差別、部落差別など、異なる差別が交差する視点から社会運動組織のネットワーク形成と政策参画のあり方を明らかにすることを目的としている。従来の社会運動組織研究では、環境運動など特定の分野に焦点が当てられてきたが、差別や虐待をめぐる多様な組織間のネットワーク形成やそこから政策参画へと繋がる政治過程に関する研究は十分とは言えない。 2023年度は、夏季から秋季に予定していた調査の実施を見送った(代表者のCovid19罹患を理由とする)が、文献研究やこれまでのデータ収集・分析を通じて以下の2つの成果を得ることができた。第1に、障害と関連した差別問題に関する調査方法について、日本を中心としたインターセクショナリティ研究の視点を踏まえた論考を記した。具体的には、障害とジェンダーの相互作用がもたらす複雑な差別構造を明らかにし、支援に向けた調査方法について論じた。第2に、近年、デジタル化やコロナ禍の影響により社会運動組織の活動もオンライン化が進んでいる。そこで、本研究課題に連なる展開として、政治学におけるメディア研究との架橋を目指しオンライン活動とグローバルな比較研究の可能性を探った。具体的には、多様な差別問題に取り組む社会運動組織のオンライン活動に関する文献をレビューし、グローバルな視点を取り入れたオンライン活動に関する比較研究を推進する指針を得た。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
Covid19罹患により調査実施の遅れが継続してしまったが、差別現象に関する文献研究や理論検討が推進された。
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今後の研究の推進方策 |
研究実施計画にもとづいた推進を継続するとともに、オンライン活動に関する比較研究やグローバルな視点を取り入れた差別研究について障害者差別を中心とした研究体制の構築に結び付けていく。具体的には、夏季休暇期間に会報等について障害者運動組織に関する所蔵施設(立命館大学衣笠キャンパス創思館4階生存学書庫)や国立国会図書館での調査のほか、デジタル化やグローバル化を視野に入れた協働研究体制の構築を具体化する。
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