研究課題/領域番号 |
19K02096
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08010:社会学関連
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研究機関 | 茨城大学 |
研究代表者 |
原口 弥生 茨城大学, 人文社会科学部, 教授 (20375356)
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研究分担者 |
武田 直樹 筑波学院大学, 経営情報学部, 講師 (10725766)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 広域大規模災害 / レジリエンス / 福島原発事故 / 支援ネットワーク / 茨城県 / アーカイブ / 東日本大震災 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,広域大規模災害における被害の回復に着目し,被災者・避難者のレジリエンス(災害回復力)を高める当事者・支援者による支援活動について,福島第一原発事故後の茨城県への避難者の被災後10年間の状況を調査することで,被災後初期とも言えるこの期間の支援活動のあり方が被災・避難者のレジリエンス(災害回復力)とどのような関係性を持つのかを考察する。広域避難者を支援する官民連携による支援ネットワークの形成について,支援組織間の連携や支援組織と行政の関わり,長期的な協力関係のあり方について政策提言を行う。
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研究実績の概要 |
2022年度も新型コロナパンデミックの影響下にあったため、予定していた国内各地の広域避難支援団体への訪問を行うことができず、予定を変更し茨城県内の避難者が置かれた状況と支援上の課題について研究を進めた。 研究業績として、地震・津波という自然災害と原子力災害のそれぞれの被災者のメンタルヘルスに関する比較調査結果の論文が『International Journal of Environmental Research and Public Health』(IF=4.5)上にて公表された。社会的に十分に認知されているとは言い難い、原子力災害に特有な長期に及ぶ精神的影響についての国際的な発信となった。精神不調により学業や就労といった社会生活から遮断されている避難者は少なくなく、避難者支援の中でも、支援が困難なカテゴリーの一つである。原発事故がきっかけとなり、10年以上の引きこもり傾向の生活を続けている避難者もおり、本論文は引きこもり傾向の当事者だけの問題ではなく、広く原子力災害の被災者が置かれた精神的被害を自然災害との比較により示した論文である。 支援上の課題として、震災・原発事故から11年以上が経過し、避難指示区域からの避難者の中でも住民票を避難先に移すケースが増えており、住民票の異動後に「原発避難者特例法」関係の名簿から外れた避難者への情報提供が課題として浮上した。この点については、2023年度に論文としてまとめる予定である。 また、2022年度中を通じて、「講座環境社会学シリーズ」にて『福島原発事故は人びとに何をもたらしたのか』(2023年刊行予定, 新泉社)の論文執筆、編集に関わった。本書は2023年度中に刊行予定である。一般向けには、研究に関するマスコミ報道が、茨城新聞、東京新聞など4件あり、これらを通じて研究成果の一部について社会還元を行うことが出来た。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
論文執筆等は、当初の予定通りかそれ以上ではあるが、計画時点で予定していた国内各地また海外での調査も十分に実施できていないため。
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今後の研究の推進方策 |
今年度は各地での調査も可能となると見込まれるため、インタビュー調査を進めるのと同時に、官民連携ネットワークの際に重要なアクターとなる市町村を対象とした市町村アンケートの実施を行う。ならびに事故直後の情報提供や被ばく防護措置状況が原子力災害時には重要となるため、現在策定中の広域避難計画への住民理解について調査を行う。
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