研究課題/領域番号 |
19K02108
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08010:社会学関連
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研究機関 | 静岡県立大学 |
研究代表者 |
石井 由香 静岡県立大学, 国際関係学部, 教授 (20319487)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 多文化主義 / オーストラリア / アジア / 教育政策 / 文化政策 / アジア系オーストラリア人 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、オーストラリア(豪州)における経済主義的多文化主義と日常的多文化主義が、経済的に重要で国内の移民・難民の出身地域である「アジア」をめぐり、文化・教育政策およびそのコンテンツにどう反映されているのかを考察する。連邦・州の文化・教育政策と文化・教育コンテンツ、大学でのアジア研究・教育および関連社会団体の活動内容を分析し、豪州社会の多文化理解、社会統合への影響とその可能性を把握したい。
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研究実績の概要 |
2022年度は、まず文献調査およびオンライン資料・情報の収集・分析を継続した。オーストラリアの文化・教育政策および多文化主義に関する書籍、論文の追加収集と、連邦および州政府、マスコミ、研究関連団体および社会活動団体などによるオンライン資料・情報の収集を実施し、「アジア」との関わりを中心に読み込みと分析を行った。2021年度に引き続き、コロナ禍の状況も意識しながら慎重に資料を収集し、分析した。 また、2022年秋以降、所属大学よりオーストラリア調査出張が許可される状況となった。これを踏まえて、2023年3月に9日間の現地調査を実施した。訪問地はシドニーおよびキャンベラである。現地では、多文化主義、アジア研究、文化・教育政策等関連文献資料の収集を、ニュー・サウス・ウェールズ州立図書館および国立図書館を中心に実施した。また、複数の大学において、大学におけるアジア研究および教育の位置づけと動向を中心に、関係者からの聞き取りを実施した。 2023年3月のシドニー・キャンベラ調査は、2020年3月に予定していた内容であり、3年の間を置いてようやく実施できたものである。この現地調査により、本研究の分析考察および時間を置いたことによる研究計画の見直しにおいて、重要な知見と示唆を得ることができた。ここ3年のコロナ禍における状況についても、聞き取りおよび現地滞在によって多くの情報を得た。また、今後の調査実施に向けて、新たな人的ネットワークを構築することができたことは、大きな収穫であった。コロナ禍後初めての調査として、十分に充実した内容であったといえる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
新型コロナウイルス感染拡大の影響により、2020年3月以降オーストラリアにおける現地調査が実施できなかった。ようやく2023年3月に調査を再開できたものの、本来予定していた調査回数、内容からすれば、遅れている状況にある。 これまで進めてきた文献調査、オンライン資料・情報の収集と分析に基づく研究を踏まえて、現地調査による資料および情報収集をさらに進める必要がある。このため、2022年度に引き続き、2023年度も再度延長を申請し、研究を継続する。
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今後の研究の推進方策 |
新型コロナウイルス感染拡大状況に落ち着きがみられ、オーストラリア現地調査の見通しが立つ状況となった。2023年3月の調査を踏まえ、2023年8月にさらにキャンベラ・シドニー調査を実施する予定である。その結果およびこれまでの現地調査の内容分析を踏まえ、2024年3月に必要に応じて追加調査を実施し、本研究計画における現地調査を完了する。 2023年度は本研究計画の最終年度として、収集した文献およびオンライン情報・資料の分析結果と現地調査で得られた情報の分析結果に基づいて最終的な考察を行い、成果発表に向けての準備も進めていく。
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