研究課題/領域番号 |
19K02119
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08010:社会学関連
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
飯田 豊 立命館大学, 産業社会学部, 教授 (90461285)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | ケーブルテレビ / CATV / 自主放送 / メディア考古学 / ビデオ・アート / 地域メディア / メディア論 / 中嶋興 / コミュニティ・メディア / テレビ / ビデオ・コミュニケーション運動 / ソーシャル・エンゲイジド・アート / DIY / 趣味 |
研究開始時の研究の概要 |
1960~70年代の日本におけるケーブルテレビの自主放送をめぐる思想と実践を明らかにする。ケーブルテレビの自主放送はこれまで、「地域メディア」や「パブリックアクセス」といった理念にもとづいて、その意義が論じられる傾向が強かった。それに対して本研究では、(1)趣味文化を始原とする自主放送、(2)今日的様態の成立過程、(3)DIY文化との関わりなどを、文献調査と実地調査を通じて明らかにする。地域ごとに多様性を有し、雑種性や先鋭性をともなっていた草創期の自主放送を、日本における限界芸術ないし市民表現のあり方のひとつとして再評価するとともに、メディア論的思考の系譜に連なる実践として捉え返す。
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研究成果の概要 |
1960、70年代の日本におけるケーブルテレビ(以下、初期CATV)の自主放送について、メディア論的思考の系譜に連なる思想と実践として捉え返した。具体的には、(1)地方の難視聴地域における自主放送の起源を、新資料を交えて明らかにした。(2)都市型CATVをめぐる言説や実践との相互作用のなかで、自主放送の今日的様態の成立過程を明らかにした。(3)1970年代におけるビデオ・アートとの相互影響関係を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
CATVの実態に関する実証研究は1980年代、ニューメディア論の一環として盛んに展開されたが、1990年代以降に洗練されたメディア研究の視座を踏まえた歴史化は進んでいない。それは翻って、テレビという技術の可能性を歴史的に探ることにもつながる。 文献調査に加えて、初期CATVの自主放送に携わった当事者に対する聞き取り調査をおこなうことで、民俗学的な視点を交えて、テレビの可能態を再構成した。当事者が高齢化している現状を鑑みれば、貴重な資料や証言の散逸を防ぐためにも、早急に取り組むべき研究課題であった。
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