研究課題/領域番号 |
19K02132
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08010:社会学関連
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研究機関 | 名寄市立大学 |
研究代表者 |
小野寺 理佳 名寄市立大学, 保健福祉学部, 教授 (80185660)
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研究分担者 |
梶井 祥子 札幌大谷大学, 社会学部, 教授 (90369249)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 世代間関係 / 交替居住 / 祖父母 / 孫 / 親の離婚 / 共同親権 / 祖父母・孫関係 / 世代 |
研究開始時の研究の概要 |
現代社会における祖父母・孫関係は、所与の親密な関係としてではなく、状況に応じ、双方の意志や選好によって築かれる関係として把握される必要がある。応募者は、孫の親の離婚や再婚に際して祖父母世代が「多世代の紐帯としての働き」を主体的・選好的に成していることを明らかにしてきたが、孫世代の主体性・選好性については未解明のままである。本研究では、日本とスウェーデンにおいて「交替居住を経験した孫世代」対象の調査を行ない、孫世代が世代間支援をめぐる祖父母・孫関係をいかに主体的・選好的に築こうとしてきたのか、を明らかにする。本研究は、子どもへの社会的支援の充実、交替居住や共同親権の議論の深化に貢献する。
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研究成果の概要 |
この研究の目的は、祖父母世代と孫世代との関係を「交替居住」を経験した孫に注目して考察することである。我々は日本とスウェーデンでインタビュー調査を行なった。調査の結果は次の3点を示している。1点目、日本では、孫と祖父母の交流の頻度や親疎は親権者として同居する親の態度や意向に規定される傾向があったこと、2点目、スウェーデンでは、父方母方双方の祖父母が孫世代のネットワークを形成し、孫は祖父母を親しい味方、調停役、心の支えと認識していたこと、3点目、スウェーデンでは、福祉職や学校教員などが、裁判所とも連携して交替居住する親子に細やかな支援を提供していたことである。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現代社会における祖父母・孫関係は、状況に応じ、双方の意志や選好によって築かれる関係として把握される必要がある。これまでの「交替居住」に関わる祖父母世代に焦点を当てた研究をもとに、本研究では、「交替居住」を経験した孫世代の立場に着目して調査を行った。本研究の成果は、「交替居住」を軸として祖父母・孫関係のとらえなおしを試みたことにあり、「子どもの最善の利益」という点から、親の離婚や再婚を経験した子どものための社会的支援の充実と強化や、共同親権・共同監護の法整備をめぐる議論の深化に貢献するものである。
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