研究課題/領域番号 |
19K02138
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08010:社会学関連
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研究機関 | 大東文化大学 |
研究代表者 |
香川 めい 大東文化大学, 社会学部, 准教授 (00514176)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 系列分析 / 初期キャリア / 進学行動 / コーホート間比較 / ライフコース / 学歴過剰 / 累積的効果 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究課題は,就職氷河期世代前後のコーホートに注目して,若年期のキャリア形成の違いを明らかにすることを目的とする.就職氷河期世代は景気の悪化と高学歴化を同時に経験した集団である.初期キャリア形成過程とその帰結を前後のコーホートと比較することを通じて,社会状況の変化が特定のコーホートのライフコース形成に与えた影響を検討し,負の影響が累積的に持続するプロセスの解明を目指す.
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研究成果の概要 |
本研究課題は、大卒層に焦点化し就職氷河期世代前後のライフコースの変化を明らかにすることを目的とした。初期キャリアについて、男女とも1990年代以降初期キャリアは不安定化した。男性では高卒以下のキャリアが著しく不安定化したため、直近のコーホートでも高学歴者の優位性は維持された。女性では、学歴を問わず不安定度が高い状態が続いてきたが、男性と同じく1990年代以降のコーホートでさらなる不安定化が生じていたことが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
いわゆる「就職氷河期」世代のキャリア形成が不安定であることはよく知られているが、この世代は、大学進学率の拡大も経験した世代であることはあまり注目されてこなかった。追加的な教育投資にもかかわらず、前の世代に比べて「見返り」が少なかったのか否かを明らかにした。大卒者の同一世代の中での相対的な優位性は維持されていたが、前の世代との比較では劣位に位置づけられることをふまえると、この世代を包括的に支援していくことが重要であるといえる。
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