研究課題/領域番号 |
19K02143
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08010:社会学関連
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研究機関 | 京都女子大学 |
研究代表者 |
中道 仁美 京都女子大学, 現代社会学部, 教授 (30254725)
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研究分担者 |
大友 由紀子 十文字学園女子大学, 人間生活学部, 教授 (00286121)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 林業女性 / 職業教育 / ヨーロッパ / オーストリア / ドイツ / スウェーデン / イタリア / 林業教育 / 女性 / 林業 / 農山村 / ジェンダー / キャリア形成 / 森林・林業 / 移動 / 山村 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究で明らかにしようとするのは森林・林業における女性の可視化、ジェンダー主流化の推進である。以下の3点に注目して研究を進める。 ①森林・林業に関連する女性統計の問題について、調査から林業女性データの必要を明らかにする。 ②森林・林業分野の活動は多岐にわたり、女性が森林・林業分野にどのように、どれくらい進出しているのか見えない。森林・林業分野における女性の多様な活動の実態を明らかにする。 ③近年、環境問題と関連した森林・林業体験教育を、林業経営者の妻など、女性が多く無償で担っている。女性に期待される非稼得労働で、 女性の不払い労働につながるジェンダー課題であることを明らかにする。
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研究実績の概要 |
本研究では、調査を基礎としたものであるため、コロナ禍で、ヨーロッパの入国、帰国が可能になるまで待って、調査を実施した。何とか実施できる方向を探って、オーストリア、イタリア山村での調査を行った。コロナ禍で、現地の協力者とメールでの連絡も途切れがちとなり、新たな調査地を探る必要があったことから、調査対象者を見つけるのは簡単ではなかった。 日本の調査研究から、林業就労には技術習得が重要なポイントであるため、技術教育を行っている教育訓練機関への調査が欠かせない。日本と同様の職業高校制度をもつイタリアは、スイスやオーストリアと国境を接しており、また、北東部にドイツ語圏(南チロル、ボルツァーノ県)を有している。EUの教育制度改革はイタリアの職業教育にも影響を及ぼしており、林業教育も多くは農業教育などの中で行われている。このことは、日本の林業教育と似ているが、その教育の性質上、一部では林業教育に特化して行われているところもある。 コロナ禍で、調査対象を見つけるのが困難であったことから、機関以外の調査対象地は一つに絞った。既にイタリア、ボルツァーノ県の隣県では調査を行っているが、大学等の高等教育を受けた林業女性がほとんどであったことから、林業労働者の事例を増加させたいと考え、林業や農業等の職業教育に特化した高等教育施設に絞り、調査対象施設を見つけ、学生への調査票を用いた面接調査と、現地で紹介された卒業生へのオンライン調査を実施した。 また、これまでのヨーロッパの林業が盛んな地域(スウェーデン、ドイツ、オーストリア)での調査をまとめ、その研究成果を学会の大会で報告した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
現地調査が中心の研究であり、コロナ禍で現地調査をほぼ困難となるだけでなく、航空運賃が非常に高くなり、円安という為替レートの問題も浮上し、当初の予算では計画の遂行が難しくなったことから、研究計画の見直しが必要となった。
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今後の研究の推進方策 |
現在も旅費が異様に高くなっており、当初の計画通りにはいかないため、計画を縮小して、できる限り、国際学会での報告と現地調査を行いたい。 ヨーロッパの農村社会学会が今年度に変更して、大会を開催することになっており、そこで報告する予定である。また、上記、イタリア調査の仲介をしてもらえる可能性が高まったので、可能であれば、オーストリアの林業者育成機関の女子学生と、イタリアの女子学生や女性林業従事者にインタビューしたいと考えている。
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