研究課題/領域番号 |
19K02162
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08020:社会福祉学関連
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研究機関 | 岡山県立大学 |
研究代表者 |
樂木 章子 岡山県立大学, 保健福祉学部, 准教授 (00372871)
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研究分担者 |
杉万 俊夫 九州産業大学, 人間科学部, 教授 (10135642)
藤井 厚紀 福岡工業大学短期大学部, ビジネス情報学科, 准教授 (10364100)
村社 卓 岡山県立大学, 保健福祉学部, 教授 (80316124)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 地域活性化運動 / 住民ボランティア / 地区振興協議会 / 住民ボランティア組織 / 地域への愛着 / 定住意識・定住意向 / ボランティア組織 / 地域経営 / 鳥取県智頭町 / 百人委員会 / もりのようちえん / 中山間過疎地域 / コミュニティ |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、典型的な中山間地域である鳥取県智頭町をフィールドとし、同町で展開されている住民ボランティア組織を主体としたまちづくりの事例に着目する。智頭町では、ボランティア組織と行政がイコール・パートナーシップの関係を構築し、ボランティアが政策の立案から実行過程にまで参加するという新しい方式が定着しつつある。 本研究では、①住民ボランティアがボトムアップで組織化されていった経緯や活動を促進・阻害した要因、②行政に与えたインパクト、②一般住民の地区への愛着、定住意識、生活不安の解消に与えた影響を明らかにする。これらを総合的に考察することを通して、新しいボランティア・モデルとその可能性を提言する。
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研究実績の概要 |
本研究は、人口減少と過疎問題を抱える鳥取県智頭町において展開されている住民ボランティア組織(地区振興協議会、以下、地区振)を主体とした活動が、地域や地域住民に与える影響を検討しようとするものである。 最終年度である2023年度は、2022年度の全数調査結果を踏まえて、これを考察するための追加インタビューを行った。具体的には、2022年度の調査では、(1)一般地域住民の認知度が極めて高い活動があるにも関わらず、その主体である地区振を身近な存在として認識していない傾向が見出され、(2)地区振の活動が住民の地域への愛着や定住意識とは明確な関連は認められない傾向が明らかになった。2023年度は、地区振が智頭町の地域活性化に貢献し、「森のミニディ(介護保険を使わない、住民によるサービス)」を始めとする認知度が高い活動を提供しているにも関わらず、一般住民の地区振に対する評価が伴っていないという矛盾点に着目した。 この点を検討するために、まずは、一般住民を対象としたインタビューを実施した。一般住民においては、集落単位の活動や役割が多く、地区単位の活動への関心が持ちにくいことや、活動を認知していても地区振が活動主体であることを知らない住民もおり、地区振という組織の立ち位置が曖昧であることが見いだされた。次いで、一般住民の意見を地区振、地区の公民館などの既存団体、行政、議員など、地区を支え牽引する組織や個人と共有し、それぞれの立場から、地区振のこれまでの活動を総括し、現在の課題や今後の展望等についてディスカッションを行った。その結果、「住みやすい地区づくり」を志向している点では一致しているものの、その理念や方法論、役割分担についての相違や齟齬も明らかになった。
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