研究課題/領域番号 |
19K02187
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08020:社会福祉学関連
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研究機関 | 高崎経済大学 |
研究代表者 |
小熊 仁 高崎経済大学, 地域政策学部, 教授 (00634312)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | ボランティア交通 / ソーシャルキャピタル / CVM / 支払い労働意思量 / 支払い意思 / 対数線形ロジットモデル / ワイブル生存分析モデル / 支払意思 / 支払労働意思量 / 生存分析モデル / 支払い意思額 / 負の二項回帰モデル / 階層線形モデル / 買い物弱者 / マルチレベルモデル / 持続性 / 効率性 / ソーシャル・キャピタル / 参加意識 / VFI指標 / 奉仕意思量 |
研究開始時の研究の概要 |
日本の地方部では、人口減少や少子高齢化の進展に伴い公共交通の衰退がすすむなか、NPO等による「ボランティア交通」の導入事例が拡大している。しかし、ボランティア交通はボランティア従事者の参加意識に依存するため、場合によっては活動休止や解散に追い込まれる団体もある。 本研究は、ボランティア交通の運行に欠かせないボランティア従事者の参加意識と、地域住民相互の信頼・連帯等から構成されるソーシャル・キャピタルの関係について、様々な心理的要素の存在を考慮し分析を行うことが目的である。これにより、ボランティア確保に悩むNPOに実務上有益な示唆を提供し、ボランティア研究に対する新たな分析視座を開拓できる。
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研究成果の概要 |
本研究はボランティア交通に従事するボランティアの参加意識とソーシャルキャピタル(Social Capital:SC)の関係について、SCの醸成がどの程度ボランティア交通に対する奉仕意思に影響を与えるかについて着目しながら分析を行った。その結果、SCの構成要素のうち「ネットワーク」と「互酬性の規範」は奉仕意思に正の効果を与えること、「信頼」はボランティア交通の存在価値に対し有意な効果を及ぼすことがわかった。なお、当初予定していたボランティア従事者を対象とした奉仕前後における参加意識の変化についてはCovid-19の感染拡大の影響で検証することができなかった。これらは今後の研究課題としたい。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究はボランティアの奉仕意思とSCの関係について定量的な観点からアプローチを試み、どのようなSCの蓄積が奉仕意思に影響を与えるのかについて分析を試行した。また、ボランティア交通の運営動向や買い物困難対策との関連、SCの貨幣評価など幅広い視野からも検証を行った。本研究の結果はボランティア交通の維持に悩むNPO法人や将来の地方交通政策に対し一定の知見や示唆を与えたものと推察される。
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