研究課題/領域番号 |
19K02194
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08020:社会福祉学関連
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研究機関 | 東京都立大学 (2020-2022) 東北公益文科大学 (2019) |
研究代表者 |
竹原 幸太 東京都立大学, 人文科学研究科, 准教授 (30550876)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 矯正教育 / 少年司法 / 教育福祉 / 18歳成年 / 甦育 / 特定少年 / こども基本法 / 少年法改正 / GGI / PPC / 集団処遇 / 司法福祉 / 矯正教育研究会 / 批判集会 / 生活綴方 / 鈴木道太 / 谷貞信 / 保護の決定と執行の分離 / 宇田川潤四郎 / 森田宗一 / 柏木千秋 / 戦前少年保護実務家 / 少年法解説書 / ケースワーク / 連携 / 少年院法 / 矯正院法 / 集団療法 / グループワーク |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、少年法制史とは観点を変え、社会事業史の観点から戦後の少年矯正施策を概観しながら、戦前・戦中・戦後を通じて活躍した少年院職員の矯正教育観を分析し、少年矯正の戦前と戦後の連続性と非連続性を明らかにしつつ、矯正教育の原理を析出することを目的とする。 その上で、今一度、戦前・戦中・戦後の通史的観点から矯正教育の原理を辿り、過渡期を迎えつつある今後の少年矯正の方途を検討、創造していく視点を提供する。
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研究成果の概要 |
本研究では、矯正教育実践の史的検討を通じて、以下の三点を明らかにした。第一に、少年法解説書とは異なり、少年院職員を含む戦前少年保護実務家は戦後少年法制で保護の決定と執行が分離した点を批判していたことを明らかにした。第二に、戦前期の科学的診断に基づく分類処遇が、少年院法下の少年院類型化に連続しつつも、1980年代以降、戦前来の矯正教育観が揺らいだ点を明らかにした。第三に、複合領域に位置づく少年司法実践では、教育・福祉・司法に通底する更生支援の論理が求められる点を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的意義は、司法、福祉、教育領域で個別に検討されてきた少年司法・少年矯正の課題について、各領域の実践史・学説史を辿りながら、領域間の「隙間」・「谷間」を埋め、そこに通底する「立ち直り・更生(甦り)の論理」を描き出し、それを「甦育」論として独自に打ち立てた点である。また、社会的意義としては、少年法制100周年と併せて、国内の少年司法実践通史を整理し、その到達点と今後の展望を示しつつ、諸外国の少年司法実践史との比較分析の基礎資料を提供した点である。
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